自律神経失調症になると不眠症状が出やすくなる理由と5つの改善法

自律神経失調症になる人は不眠症であることが多いと言われています。

最近は、「なかなか寝つけない」「朝までグッスリ眠れない」などといった悩みを抱える方は特に増えているそうです。

ここでは、自律神経失調症になると不眠症状が出やすくなる理由と、5つの改善法をご紹介していきたいと思います。

自律神経失調症になると眠れなくなる理由その1.「交感神経の高まり」

自律神経失調症になると眠れなくなる理由は、「交感神経の活性化」が大きな原因になっています。

人が活動したり興奮・緊張・不安を感じたりするときには「交感神経」が優位に働きリラックスして落ち着いてるときには副交感神経系が優位になります。

睡眠は副交感神経が優位なときに起きる生体活動なので、もちろん交感神経が優位な状態(興奮状態)では眠ることができません。

自律神経失調症になると、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われないので、就寝する時間帯になっても「交感神経が優位なまま興奮している状態」が続き、眠れなくなるのです。

とくに残業が続いたりして過労気味なときには、自律神経の切り替えができず「疲れているのに眠れない」という状態になってしまうことがよくあります。

自律神経失調症による不眠症に「マインドガードDX」をおすすめする理由

自律神経失調症になると眠れなくなる理由その2.「コルチゾールの分泌」

人が朝に目覚める前には、「副腎」という臓器から「コルチゾール」という覚醒物質が分泌され、体を睡眠状態から「アイドリング状態」にします。

「目覚めがすっきりしない」というのは、このコルチゾールの分泌がまだ完了していないからです。そして、このコルチゾールは交感神経によっても分泌してしまうという性質があります。

正常な状態ならば、夜には副交感神経系が優位になっています。しかし、自律神経失調症によって交感神経が優位になっていると、眠ろうとしているのに覚醒物質であるコルチゾールが分泌されて眠れなくなってしまうのです。

自律神経失調症になると眠れなくなる理由その3.「体温リズムの乱れ」

睡眠にはいくつかの「リズム」が反映して構成されています。

分かりやすくいうと、1週間夜の10時に就寝すれば、次の週もその時間になると自然に眠たくなるというようなリズムです。

これと似たような働きをするものに、「体温リズム」があります。

「体温リズム」とは、自然な眠気を誘うための重要な役割をしています。通常は日中活動しているときに体温が上がり、そして休憩や睡眠をとるときには体温が下がっていきます。体温が下がるのと同時に眠気がやってくるというイメージです。

これが自律神経失調症になると、交感神経の働きによって、夜になっても体温は上がったままになります。
通常ならば夕方くらいをピークに徐々に体温が下がりますが、自律神経の切り替えが行われないと、夜になっても体温は上がり続け、眠りを遠ざけてしまうのです。

自律神経失調症になると眠れなくなる理由その4.「メラトニン不足」

睡眠をとろうとする時には「眠気」が起きますが、この「眠気」というものは脳内神経伝達物質であるメラトニンという物質が分泌されることで感じるものです。つまり、寝つきが悪いという方はメラトニンの分泌が不足しているともいえます。

メラトニンは、人に眠気を感じさせて睡眠に誘導し、そして朝の光に反応して消滅する性質をもっており、副交感神経が働いているときにのみ分泌されます。

自律神経失調症になると、交感神経と副交感神経のバランスがうまくとれなくなるため、夜になってもこのメラトニン分泌されずに目が冴えたままになってしまうというわけです。

メラトニンの分泌を増やすには、メラトニンの原料となっている『セロトニン』を増やす必要があります。

メラトニンの原料「セロトニン」を増やすには

セロトニンは、幸せホルモンと呼ばれるほど、人の精神に大きな影響を与えています。

セロトニンが増えることで得られるメリットは、

  • 精神が安定する
  • 寝つきがよくなる
  • ストレスに強くなる
  • 肌が若返る
  • よく眠れることで集中力が増す
  • 活動的になる

 

などが挙げられ、まさに良いことづくしです。

セロトニンの分泌を増やすためには、以下の方法が効果的です。

 

自律神経と睡眠はそれぞれに干渉しあって微妙なバランスで成り立っています。

片方の「自律神経」に不具合が生じることで、もう片方の「睡眠」もまた適切に行われなくなり、それが不眠症につながっていくと考えられます。

そのため、質の高い睡眠をとるためには、自律神経のバランスを整えることが大切です。

自律神経のバランスを正しく調整するためには、長い間ストレスにさらされた心身を徹底的に癒してあげる時間が必要不可欠です。

詳しくは自分でできる自律神経失調症改善法を参考にしてみてください。

自律神経失調症で眠れない方におすすめの不眠改善法5選

毎日しっかり熟睡することは、不調を寄せ付けない体質を手に入れるために非常に大切なことだと言えるます。

以下に、自律神経失調症で眠れない方におすすめの不眠改善法を5つご紹介します。ぜひ1つでも多く取り入れてみてください。

①日中に外に出て散歩をする習慣をつける

眠れない症状があらわれているとき、その大きな原因として考えられるのが「体内時計の狂い」です。

人の体の機能には、自然界の時間の流れ(夜明け、日没など)とリンクする時計を持ち、一日の流れを形成しているといわれています。

文明が発達して夜更かしすることが増えた現代では、この体内時計に狂いのある人が急増し、日本人では5人に1人もの人が何らかの睡眠障害を抱えていると言われています。

簡単に説明すると「人は日中に活動し、日没後には休息する」という時間配分で体が出来上がっており、動物学的にいうと「昼行性動物」に分類されます。

生活のために夜勤などで働いている人の中に不眠症を訴える方が多いのも、体内時計が関係しています。

この体内時計をリセットして正しい動きに戻すためには、「光」と「活動時間帯」を工夫することが効果的です。

散歩でもウォーキングでもショッピングでもかまいませんので、とにかく日中に外出をし、数十分は太陽の光を体に受ける習慣をはじめましょう。

日中に日光を浴びて十分な活動をすれば体内時計が正常に戻り、夜になると「メラトニン」という睡眠物質が分泌されて自然に眠気が発生するようになるでしょう。

②不眠対策に良い成分を摂取する

不眠症になって眠れなくなると、多くの人が精神科などを受診して睡眠導入剤の処方を受けるのではないでしょうか?

たしかに睡眠導入剤の効果が強く、ほぼ確実に眠ることはできますが、正直なところあまりおすすめできない方法です。

というのも、「睡眠導入剤で眠っている人の脳波を調べてみると脳波の一部に異常な興奮が見られた」という研究結果もあり、睡眠導入剤で眠れても熟睡できていない可能性が高いのです。

睡眠中の脳の興奮はさらなる自律神経失調症の悪化を招く怖れがあり、また、深刻な「依存症」に陥るリスクもあります。

そこで、もっと安全な食品から作られた成分を摂取することで、依存症や副作用のリスクを回避し、なおかつ不眠症を改善できる方法を試すことをおすすめします。

以下が”化学薬品ではない”不眠症改善効果の高い成分です。

クワンソウ

沖縄原産のクワンソウは、古くは琉球王朝の宮廷料理として、また現在では民間療法の一つとして重宝されている食材です。

主成分であるオキシピナタニンの鎮静効果は、不眠症と、それに関わる神経・精神疾患の症状を緩和させることが世界的な研究で明らかになっています。

沖縄では多くの家庭の庭で栽培をし、「薬」というよりも「健康食品」として利用されていますので、安全性の高さは実証済みです。

眠れないとき、気持ちが高ぶっているときに飲むと、穏やかな効き目を発揮してくれます。

トリプトファン

脳内には感情の発起点となる「神経伝達物質」というホルモンが存在します。

その中で人の体内時計に深く関わり、睡眠そのものにも大きな影響を与えている神経伝達物質が「セロトニン」です。セロトニンは睡眠中、記憶と情報の整理をするのに使われたり、朝目覚めるときの体の準備をする働きをします。

また、「メラトニン」という眠気を誘発するホルモンを作りだすなど、「睡眠全体」に関係しているのです。

睡眠障害の多くは、このセロトニンの不足が原因だとも考えられているので、不足することは避けなければなりません。

このセロトニンは体内で合成され、その原料となるのが「トリプトファン」です。

トリプトファンは多くの食品から摂取することができますが、自律神経失調症などになると大量に不足するので、サプリメントなどで効率よく摂取するとよいでしょう。

トリプトファンの積極的な摂取は、睡眠障害だけではなく、自律神経失調症そのものにも改善効果が期待できます。

ギャバ(GABA)

ギャバ(GABA)は脳内で「感情の鎮静化」を担うホルモンです。

一世代前の精神治療薬で主流だった「ベンゾジアゼピン系睡眠薬・抗不安薬」は、ギャバを活性化させる仕組みで、脳と神経の興奮を鎮めて眠りに導くというメカニズムですから、”睡眠に直結する物質”だといえます。

現代に入って日本の食生活が変貌し、本来食品から摂取できるはずのギャバが不足傾向にあると言われています。ギャバは、未精製の玄米や全粒粉小麦など、現代では捨て去っている穀物の「外皮」にたくさん含まれています。つまり、私たちの祖先が食べていた「主食」にギャバは多く含まれていたのです。

ギャバの不足は脳中枢を興奮させた状態を続かせ、睡眠に大きな支障をきたします。

食品からは摂取しずらい成分ですので、こちらもサプリメントを利用するとよいでしょう。
ギャバ単体を摂るよりも、前述の「トリプトファン」と同時に取り入れるほうが効果は高まります。

ギャバやトリプトファンは「アミノ酸」の一種であり、アミノ酸はそれぞれの単体をアンバランスにたくさん摂取しても本来の能力を発揮できない性質があります。

 

上記でご紹介した「クワンソウ」「トリプトファン」「ギャバ」がすべて配合されているサプリメントが、『マインドガードDX』です。質の高い休息を求める多くの方が活用しています。興味のある方は以下の記事も合わせてご覧ください。

マインドガードDXを飲んでどうなった?効果(心身の変化)とメリットデメリットまとめ

③就寝前にスマホ・パソコンを使わない

交感神経は1日のうちで大きな変化をします。

日中の活動しなくてはならないときには交感神経が優位になり、反対に夕方以降、日が沈んでからは副交感神経が優位になり、徐々に眠りの準備をします。

しかし、現代人の生活の中でその切り替えを邪魔するものがあります。

それが「ブルーライト」です。

ブルーライトはスマホやパソコンなどのディスプレイが発せられる青色光のことです。

ブルーライトが人の目に入ると、脳中枢が興奮し、自律神経を刺激してしまうのです。

もちろん、この状態では睡眠の妨げになります。

とくに就寝前の2~3時間前にはスマホやパソコンを使わないことで睡眠障害を防ぐことができると考えられています。

パソコン・スマホのやりすぎは自律神経に悪影響を及ぼす│その理由と対策は…

④就寝前のリラックスタイムを設ける

私たち日本人は「ストレス社会」の中で生活をしています。

複雑な人間関係、緑が少ないアスファルトの上での生活、公害、騒音、食品添加物、スマホやパソコンなどのブルーライトと、精神的なものだけではなく近代的な物質からも多くのストレスを受けています。

こういったストレスの数々は、人が自然に除去できる限度を超えています。
知らず知らずのうちに心と体の中に蓄積していき、自律神経失調症などのストレス障害へと進行していくのです。

とくに就寝前の数時間は、ストレスを少しでも減らしておくことが良い睡眠につながります。
そのために、就寝前に「リラックスタイム」を設ける工夫をしましょう。

以下に即効性があるリラックス方法を挙げておきます。

  • アロマオイル、お香
  • ヒーリング音楽(ピンクノイズ、1/fゆらぎなど)
  • ストレッチ
  • 瞑想
  • 半身浴
  • 読書

ほんの1時間ほどリラックスに時間をかけるだけで、驚くほどに睡眠の質が高まり、自律神経の興奮を鎮めることにもつながります。

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自律神経失調症の不眠対策に!就寝前のリラックスタイムの作り方

⑤タバコ・アルコールを避ける

タバコやアルコールを就寝前に摂る習慣がある人は多いのではないでしょうか?

これら嗜好品を好む人にとっては「1日の最後のひととき」として、なくてはならないものなのかもしれません。

しかし、ニコチンやアルコールには脳中枢を覚醒させる性質があり、眠りを浅くさせる原因になります。

ニコチンは吸ったその時間から30分おきに半減していきますから、最後の1本はなるべく早く済ませる努力をしましょう。

アルコールは飲む量や体質によって違いますが、完全に体内で代謝されるまで最低でも6時間はかかります。

「寝酒」の習慣は一般的にあるものですが、実は睡眠を妨げる原因になっているのです。

【この記事のまとめ】

  • 自律神経失調症になると”興奮”することで眠れなくなる
  • 自律神経失調症になると「覚醒ホルモンのコルチゾール」が分泌されて眠れなくなる
  • 自律神経失調症になると「体温調整」が適切でなくなり睡眠リズムを狂わせる
  • 自律神経失調症になると眠気を誘導するホルモン「メラトニン」が分泌されずに眠気がこなくなる


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