女性におすすめ!自分でできる自律神経失調症改善法

自律神経失調症は、男性よりも女性のほうがなりやすいと言われています。

「なぜ女性のほうが発症する可能性が高いか?」については以下にくわしく書きますが、女性ならではのストレスや身体の構造が影響していると考えられています。

自律神経失調症というのは「不快症状」の集まりを意味しており、いわゆる「病名」ではありません。そのためか、自律神経失調症を病院だけで完治させることは難しいと言われています。

自律神経失調症の改善に大切なのは、良い薬を見つけることよりも、自分で毎日の生活を見直すことであり、適切な栄養摂取や運動、メンタルコントロールも大切です。

あちこちの病院にかかって「またここでも治らなかった」と肩を落とすよりも、思い切って自分自身で知識をつけて改善を試みたほうが良い場合もあるかと思います。

ここでは、自律神経失調症に苦しむ女性のために、自分でできる改善方法をまとめてみました。

女性が感じやすい不調

自律神経失調症は男女ともに現れますが、女性が特に感じやすい不調があります。

男性とは違う、女性特有の身体の構造から引き起こされる不快症状です。

  • 生理のときの不快な症状
  • 月経周期の乱れ・不正出血
  • 食べ過ぎ・食欲の低下(ダイエットに関係する場合もある)
  • 肥満
  • 冷え
  • 便通異常(下痢や便秘)
  • 暑くないのに発汗する・多すぎる発汗
  • 不眠症
  • 情緒不安定
  • 更年期症状

これらはすべて「女性ホルモン」の分泌が適正でないために起こる自律神経失調症の症状です。

男性よりも格段に発症率が高いといわれているのも、こういったことが背景にあるからだと考えられます。

症状を悪化させないためにも日常のケアが大切

自律神経失調症は慢性化しやすく、放っておくと悪化して重い精神疾患になってしまうこともあります。

ホルモンバランスが大きく変化する妊娠中や産後、更年期にうつ病が起きやすいことはよく知られていますが、自律神経失調症が悪化した場合には精神面に症状が現れやすくなります。

自律神経失調症が「病名」ではなく「症候群」として呼ばれる理由は、原因と症状のパターンがあまりにも多いからです。

そして、複数の原因が重なり合って起こることも多く、それらの原因は日常の生活の中に潜んでいます。

ですから、自律神経失調症を悪化させないためには、日常の小さなケアを続けることが大切です。

毎日受けるストレスや症状の原因を蓄積させないことで悪化を防ぐことができるとも考えることができます。

女性におすすめの自律神経失調症改善法5つ

では、実際に自律神経失調症を予防したり改善するためには、どのようなセルフケアをすればよいのでしょうか?

以下に、特に女性におすすめの改善方法を5つご紹介します。

①食生活の改善

食生活が乱れることでも自律神経失調症になりやすくなります。まずは毎日摂取する栄養素を、症状の予防や改善に役立つものに変えることが大切です。

人が食べる食事の中には精神的・肉体的なストレスの解消につながるものがいくつかあり、それらをしっかり体内に取り込むことが正しい食事法だともいえます。

以下の栄養素が不足しないように、食品やサプリメントを取り入れるようにすることをおすすめします。

アミノ酸

人体の水分以外の場所を形成しているのがアミノ酸です。

アミノ酸は、感情や自律神経に影響を与える脳内の神経伝達物質の原料にもなり、不足すると自律神経失調症を引き起こす原因にもなります。

ビタミン類

ビタミンはストレスを解消する働きと、摂取した栄養素の代謝に関わります。ビタミン不足は精神的・肉体的両方のストレスを生み出すことにつながります。

ミネラル類

カルシウム、鉄分、亜鉛などは、不足するとイライラしたり感情が乱れやすくなるミネラルです。また、ミネラルは体中で働く「酵素」の原料となるため、不足するとさまざまな症状の原因になります。

抗酸化物質

人体は呼吸するだけで「活性酸素」という猛毒を産生します。活性酸素は細胞レベルで人体を老化させてしまうという怖ろしい物質で、精神的なストレスを受けた際にも発生します。

植物の中には、この活性酸素を除去する成分である「抗酸化物質」を含むものがあります。

「サポニン」「フラボノイド」などが有名で、「ビタミンE」などにも抗酸化作用があることがわかっています。

サプリメントで効率よく摂取できる

これらの栄養素を簡単に摂取できるのが、高麗人参などをはじめとする漢方素材です。食材として手に入れることはなかなか難しいですが、栄養素を凝縮したサプリメントが販売されています。毎日の献立を考えることなく安定した栄養を手軽に摂取できるということもあり、女性特有の不調の改善に役立てる方が増えています。

数あるサプリメントの中でも特に手頃な価格で手に入るものは以下の記事にくわしくまとめていますので、興味のある方は参考にしてみてください。

女性の不調におすすめの漢方系サプリメント3選

②症状の緩和には漢方を上手に活用する

女性の自律神経失調症は、とくに漢方と相性が良いと言われています。

西洋医学では、明らかに異常な数値と症状が現れないと対処できないことが多いですが、漢方では「なんとなく調子が悪い」といった状態でも「未病」という”病態”と位置づけ、治療の対象とします。

この「未病」こそが自律神経失調症にもあてはまるもので、将来的に大きな病気への引き金になるものとして注目するのが漢方の考え方です。

また、西洋医学では一つの症状に対して一つの対処、たとえば痛みがあれば痛み止めを処方するといった方法ですから、症状の原因が不確かな場合には治療薬ばかりが増えていくといったことにもなりかねません。

しかし、漢方では人間が本来持つ自然治癒力を高めることで症状に打ち勝つ体質をつくるため、数多くの不快症状を改善できる可能性も秘めています。

漢方薬を入手するには、最初は漢方薬剤師のいる漢方薬局や、漢方科のある大病院で相談すると良いでしょう。

関連記事:自律神経やホルモンバランスの乱れの改善に役立つ漢方療法│おすすめの漢方はどれ?

③がんばりすぎず、「抜く」ことを意識する

自律神経は2つの種類の神経から成り立っています。

一つは身体を活動させる「交感神経」、もう一つは休息させる「副交感神経」です。

これらの神経は人間の意思とは関係なく働いており、自動的に切り替わって身体の活動をとり行っています。

自律神経失調症は、この2つの神経の”切り替え”がうまく働かなくなる状態のことです。

仕事や毎日の生活を“がんばりすぎる”女性は注意が必要です。

「がんばる」という意識そのものが交感神経を刺激しますので、自律神経が身体を休ませようとしても、本人の意思や行動が邪魔をしてしまう結果となってしまいます。

この状態を防ぐには、「抜く」ことを意識することです。

「これはこうでなくてはならない」「こうしなければいけない」などといったこだわりを緩和したり、動きそのものを”ゆっくり”にするだけでも緊張状態から逃れることができます。

また、1日のうちの数分でも良いので、ひとときの間仕事から離れて気力の回復に役立つハーブティーを飲むなど、自分がリラックスできることを実践してみましょう。

「これだけやったら休憩を入れよう」と、自分で自分にアメとムチを与えるようにすることも効果的です。

人間の集中力は30分ほどしか継続できないといわれており、それをすぎるとストレスが発生します。小刻みに「抜く」ことで、ストレスの軽減とともに、仕事の効率も上がるはずです。

自律神経失調症の改善にハーブティーが効果的な理由とおすすめ商品

④カラーセラピー(色彩療法)を取り入れる

自律神経失調症を解消するもので、ここ数年注目されている方法が「カラーセラピー(色彩療法)」です。

人の精神は「色」によって大きな影響を受けているといいます。

何気なく選ぶ色には、その人の現在の心理状態が現れますし、また身につける色やインテリアの色を変えるだけでも精神状態が変わるのです。

カラーセラピーは、この性質を利用したストレス解消法で、「カラーセラピスト」という専門家も存在するほど普及が進んでいます。

欧米では入院患者のメンタルケアに利用され、ストレス解消によるメンタルケアで自己治癒力が高まるといった効果の実績もあります。

人が色を認識すると、自律神経にダイレクトに伝わります。

たとえば、「赤色」「黄色」などの暖色系では交感神経が働いて活力が現れ、「青色」「紫」などの寒色系では、副交感神経が刺激されてリラックスした状態になりやすいと言われています。

実際のカラーセラピーの方法は、まず用意されたカラーボトルやカラーカードの中から気になる色を選び、それを見てセラピストが現在の心理状態を診断します。

そして、その状態に応じた色をアドバイスして生活環境の中(服・小物・インテリアなど)に取り入れます。

色の特性と方法を知っていれば、個人でカラーセラピーを行うことも可能です。

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⑤1日10分でも外に出て日光を浴びる

「喜び」「怒り」「恐怖」「不安」といった感情は、脳内の神経伝達物質の作用によって起きるといわれています。

神経伝達物質には、喜びの感情を起こすドーパミン、怒りや恐怖、不安を起こすノルアドレナリンなどが代表的なものです。

そしてこれらの物質を制御するのが、「セロトニン」という神経伝達物質です。

参考記事:自律神経失調症の治療に欠かせない『セロトニン』│増えるメリット・減るデメリット・増やし方など

これらの神経伝達物質は自律神経に司令を与えて全身に信号を送りますので、ここがおかしくなると自律神経失調症になりやすくなります。

セロトニンには、日光に当たると活性化されるという性質がありますので、昼夜逆転の生活をしていたり、外出しない生活ではどんどんと不足していきます。

1日10分でも外出をして日光を浴びるだけでも効果が見込めますので、ぜひ実践してみてください。

またセロトニンは、就寝時に分泌される「メラトニン」という睡眠物質を代謝しますので、セロトニンが不足するとメラトニン不足にもつながります。メラトニンが不足すると不眠症になってしまいますので、余計に自律神経のバランスが乱れてしまう原因となります。

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おわりに

自律神経失調症はふだんの生活のさまざまな要素が積み重なって原因をつくりだします。

現代はストレス社会ともいわれ、自律神経失調症になりやすい環境といえるでしょう。

とくにデリケートな性質をもつ女性の身体はストレスの影響を受けやすいため、毎日のケアが重要となります。

こちらの記事もどうぞ➡女性の自律神経失調症│症状・原因・治療法



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