自律神経の乱れは雨も関係している?気圧の変化による不調とは

気圧の変化などによって精神状態や自律神経に悪影響が出ることを、「気象病」といいます。

医学によって気候の変化・気圧などと健康状態について研究されはじめたのは、つい最近のことです。

気象病は致命的な症状ではありませんが、さまざまな不調を招く性質があるため、自律神経失調症の人が併発すると症状が進んでしまう可能性もあり注意が必要です。

ここでは、雨の日に気分が落ち込んだり、気圧が大きく変化する時期に自律神経に不調が現れる原因などを解説します。

雨が降ると憂鬱になるのは気圧が関係している

雨が降ると、「”嫌”な天気ですね」「天気が”悪い”ね」というように「嫌」「悪い」といったネガティブな言葉が使われます。

大人ならば誰しも、農作物や植物、自然の保護のために「雨」が必要なことは誰でも知っているのですが、それでもマイナスのイメージが起きてしまうのは、「精神が不安定になる」のも原因になっているかもしれません。

統計的に見ても、年間降水量が多い地域や日照時間が短い国では、うつ病などの精神疾患が多いといわれています。

これら気象の状態と精神状態に関わる問題で核となる原因は、「気圧の変化」だと考えられています。

雨や台風は”低気圧”になりますし、また情緒不安定になりやすい「季節の変わり目」もまた、”気圧の変化が激しい時期”です。

最近では世界レベルで異常気象が起こっています。日本でも昔ならばめずらしかった「竜巻」が頻繁に発生したり、「ゲリラ豪雨」もここ数年急増したものです。

これらの気象現象も激しい気圧変化が起こりますので、近年の精神疾患の多さと関係が深いとも言われています。

このように、「気象病」といわれる症状の多くは、人の精神・神経・気分に関わるものなのです。

気圧の変化で自律神経失調症が悪化する?

自律神経がいかに精神状態に影響を与えるかは、過去の記事でも解説してきました。

気圧の急激な変化は「脳を混乱させる」原因です。

脳の働きの一つに、人間の体を守るために外気の気圧と体内気圧を調整するというものがあります。ゆったりとした気圧変化ならば、脳も落ち着いて対応して体内気圧を外気圧と合わせますが、それが気候変化やエレベーターに乗ったときなどは、”急ピッチな変化”についていけずに「混乱」してしまうのです。

これが気圧変化によって憂鬱になるしくみです。

そして、脳中枢の混乱がそこにつながる自律神経のコントロールにまで悪影響を及ぼし、自律神経失調症を悪化させてしまうことも考えられます。

「気象病」を予防・改善するには自律神経を整えることが大切

気象病の専門医が現れるほど、天気と精神・神経障害の関係性は確実なものとなりつつあります。

そして気象病の専門医によると、「自律神経のバランスが悪い人ほど気象病になりやすい」とのことです。

自律神経失調症になることで、気圧に対処する脳機能が常に不安定な状態になり、少しの気圧変化であっても混乱しやすくなるのが、その理由です。

ですから、雨や気圧変化によって憂鬱な気分になったりする人は、自律神経を整えるケアやサプリメントによる栄養摂取を心掛けるようにしましょう。

 

近年は空調設備が発達し、夏でも涼しく、冬でも寒さを感じないような生活をするようになりました。こういった”恵まれた環境”は、自律神経が弱体化しやすく、少し暗いの天気や気圧の変化にも弱くなるそうです。

1日に1度は外出し、ウォーキングなどで体を外気に触れさせること、また汗をかくことも、自律神経のトレーニングにつながります。

〈まとめ〉

  • 天気や気圧の変化で心身の症状が現れることを「気象病」という
  • 雨や気圧の変化によって精神・神経が不安定になるのは自律神経失調症が関係してるため
  • 気圧の変化によって気分障害が現れるのは「脳の混乱」が関係している
  • 天候や季節・気圧の変化に強くなるには自律神経のトレーニングが効果的


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