SNSが原因で自律神経失調症になる?SNSがもたらす心身への悪影響とは

ツイッターやインスタグラム、フェイスブックといった「SNS」は、今や若い層を中心に大ブームとなっています。

SNSは依存しやすい性質があるため、1日に何時間もスマホに釘付けとなり、それが原因でさまざまな身体的障害の原因にもなっているようです。

自律神経失調症もまた、SNSのやり過ぎによって発症したり悪化してしまう障害の一つです。

ここでは、SNSがどれほど心身へ悪影響を与えいるのか、科学的な論理を踏まえて解説していきたいと思います。

SNSが自律神経に悪影響を及ぼす理由

それではまず、SNSが「自律神経」にどういったしくみで悪影響を与えているのかを知っておきましょう。

とくに”スマホ”を使ってSNSを続けている人は注目してください。

姿勢の悪化

「姿勢」はダイレクトに自律神経に影響を及ぼします。

よく”楽な姿勢”といいますが、それはソファーや床にごろんとしたり、猫背になっている姿勢のことではありません。

じつは、体にとって“最も楽な姿勢”とは、背筋を伸ばしている状態のことを指します。

良い姿勢がつらい人は、筋肉が不足していたり、関節に歪みなどがあることが原因です。

背筋を伸ばした美しい姿勢は、関節がニュートラル(中間位置)になった状態で、筋肉や内蔵にまったく負担がかからない理想な姿勢なのです。

「自律神経失調症」は、副交感神経にうまく切り替わらず、心身が“リラックス(休息)できていない状態”です。

ごろごろしたり猫背の状態というのは、本人は楽な姿勢でいるつもりでも、必ず体のどこかの部分が「緊張」し、それによって副交感神経に切り替わりにくくなっています。

座禅をする僧侶や瞑想をするヨギー(ヨガをする人)は、何時間も背筋を伸ばした状態を維持することができます。あれは決して”我慢”をしているのではなく、楽な姿勢だから長時間同じ姿勢を保つことができているのです。

その証拠に、無理な姿勢ならば長時間続けると、終わったときにクタクタになりますが、瞑想後には全身に力がみなぎり、さらに「何かをしてやろう!」という意欲が起こります。

SNSをスマホを使ってしている人は、たいていは猫背になったり、椅子やソファーによりかかったりしていますよね。

ときどきつら過ぎて背伸びをすることもあるはずです。これは「姿勢が悪い状態を続けること」によって起きる衝動です。

姿勢の悪化は、すぐに自律神経に悪影響を及ぼすものとして警戒しておかなければなりません。

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攻撃的・ネガティブな情報が目に入りやすい

SNS、とくにツイッターでは、社会的・法的にさえ問題になるような書き込みが多く、その雰囲気の中で投稿を見続けることはあまりよくありません。

「罵倒」「中傷」「罵り合い」のような攻撃的でネガティブな言葉をあまりに多く見過ぎてしまうと、読んでいる人の精神状態も感化されてしまうのです。

精神状態は、興奮・緊張・不安といった感情が起こり、そのとき自律神経は「交感神経型」になります。

本人は気づいていないかもしれませんが、このとき強い”ストレス”も受けています。

すでに自律神経失調症の症状が出ている人はとくに影響を受けやすい状態といえますので、こういった情報が目に入りやすいSNSは避けた方が無難だといえるでしょう。

ブルーライトの刺激

SNSを長時間やり続けることは、「心の問題」を抱えるだけではなく、”物理的ストレス”も多く受けることにつながります。

パソコンやスマホなどの画面からは、「ブルーライト」という脳神経を強く刺激する光線の一種が放射されています。

ブルーライトは眼病の原因としても危険視されているのですが、脳を興奮させて精神状態や自律神経のバランスを崩してしまうことも指摘されています。

とくにスマホの画面からは、パソコンの「7倍」ものブルーライトが放射されていることが実験で分かっています。

休憩もとらずに何時間もブルーライトを浴び続けることは、肉体的にも精神的にも大きなダメージを受けてしまうことを知っておきましょう。

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SNS疲れを癒して自律神経を整える方法

SNSは、一種の娯楽の一つであり、完全に止めてしまうこともありません。

ただし、自律神経に悪影響が出ないように、いくつか工夫をすることが大切です。

以下にSNS疲れを癒やして、自律神経を整える対処法をご紹介しています。

SNSを使う時間に制限をかける

これはSNSだけに限らないことですが、パソコンやスマホを使うときには、必ず「休息時間」が必要です。

パソコン作業を仕事の主とする外資系IT企業などは、「1時間作業したら15分休憩を取る」ことを義務付けているところも多いようです。

これは、IT機器を使うことによって起きる心身へのダメージを最小限に抑えるための予防策です。

とくにSNSは没頭しがちになりますので、自分で意識して時間制限をかけることが必要になります。

SNSはリアルタイムでのやり取りに面白さがあることは分かりますが、自律神経に障害を起こさないためにも「1時間おきに休憩」をはさむ努力をしましょう。

目と体の疲れをとる(ストレッチ、目を温めるなど)

SNSをしていると、精神の興奮と姿勢、または目を凝視することによって、全身の柔軟性を奪ってしまいます。

自律神経失調症には「筋肉の硬直」は天敵ですので、目や体の疲れと緊張をとるために以下のようなことを実践しましょう。

  • 目を温める(ホットタオルなどで)
  • 全身のストレッチをする

といったことを行いましょう。

これらの方法で全身に停滞していた血液がよく流れるようになり、硬直した筋肉がほぐれることで自律神経も交感神経型から副交感神経型へと切り替わりやすくなります。

あまりに長時間筋肉の硬直状態が続いてしまうと、すぐには戻らなくなり、スマホの操作をやめてからでも筋肉群の硬直が持続してしまうのです。

ときどき血液を流してリセットすることが大切です。

ブルーライト対策をする

スマホやパソコンを長く利用する人に「ブルーライト対策」は必須です。

SNSを長時間続けるのであれば”ブルーライト対策”の手段を知っておきましょう。

〈ブルーライト対策の方法〉

  • スマホの「設定」や「アプリ」を使い、ブルーライトの青色成分だけをカットする設定をする
  • スマホやパソコンの画面に「ブルーライト対策シールド(フィルム)」を施す
  • 「ブルーライト対策グラス(メガネ)」を使用する
  • なるべく画面から顔を遠ざけて見るようにする

 

最近では、スマホの使用が原因で不調を訴える方が急増しているといいます。

スマホを使う習慣自体がまだ新しいものですので、現在分かっている以上に害がある危険性もあるのです。

今回ご紹介をした対処法は、スマホやSNSから自律神経を守るための基本です。

スマホは一気に普及し、みんなが使っているものですが、決してあなどらずに慎重に取り扱うよう心がけましょう。

〈まとめ〉

  • SNSは「姿勢が悪化」することで自律神経失調症リスクが高まる
  • SNSは「攻撃的・ネガティブ」な雰囲気に感化されることで自律神経失調症リスクが高まる
  • SNSは「ブルーライトの刺激」によって自律神経失調症リスクが高まる
  • SNSをする時間に制限をかけることが対処法になる
  • 「目や体のストレッチ」「目を温める」ことが対処法になる
  • メガネやシールドなどで「ブルーライト対策」をすることが対策になる


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