【疲れやすい・フラフラする】原因と具体的な症状、改善のヒント
自律神経失調症になるとフラフラしたり、疲れやすくなる、といった症状が現れることがあります。
これは、交感神経が優位になったまま、副交感神経に切り替わらないことが原因で起きる症状と考えられています。
ではなぜ、交感神経が優位なままだと、フラフラや疲れの症状がでるのでしょうか?
フラフラする原因と具体的な症状
フラつきや目眩は人間のバランス感覚を司る「三半規管」の病気(メニエールなど)や、目の病気で起きるものがありますが、自律神経失調症が原因の場合はメカニズムが違ってきます。
自律神経失調症になると、交感神経が優位な状態が続き、筋肉が硬直して血液の流れが悪くなります。そうなると脳に流れ込むはずの血流が不十分になり、運ばれるはずの酸素の供給ができなくなるのです。
ですから自律神経失調症が原因のフラフラは「酸欠」に近い状態であると言えます。
三半規管や目に原因がある場合のフラつきでは、意識はしっかりとしているのに、バランス感覚だけがおかしい・・と言った症状になります。
これに対して自律神経失調症が原因の場合は意識がもうろうとし、眠気などを伴い思考能力も低下して「何も考えられない」といったようなものですので、症状に違いがあります。
突発的な出来事にショックを受け、失神してしまう場合にも同じようなことが起こります。
処理しきれないほどの環境変化や驚きのために、強く交感神経が働いてしまい、ガチガチに固まった筋肉が血流をストップさせてしまうことで酸欠が起きるのです。
このとき、倒れた人の手や足が冷たくなっているのは、末端に血液が流れていないことの表れです。
自律神経失調症が原因の「疲れ」
自律神経失調症になると体がだるく、疲れやすい体質になります。
その原因はいくつかありますが、一つは「睡眠の質の低下」です。簡単にいうと、「熟睡できていない」ということになります。
睡眠は副交感神経優位の状態を必要としますので、交感神経が活動しすぎて、うまく切り替わらなくなると眠りは浅くなり睡眠の質が低下します。
睡眠は日中の活動によってダメージを受けた細胞を修復、蘇生させるための時間であるため、眠りが浅いと疲労を修復しきれずに翌日まで持ち越してしまうのです。
ストレスが溜まったとき、日に日に疲れが溜まっていくような感覚を誰しも経験したことがあるでしょう。
参考:「疲れやすさ」や「だるさ」を感じる方に!おすすめのサプリメント
参考:熟睡できない原因は【ストレス・睡眠環境・生活習慣】の3つに分けられる
また、「血流の悪さ」も疲れの原因になります。
交感神経が過度に優位になり、筋肉の圧迫によって血流が悪くなると、筋肉で発生した疲労物質の運搬がうまく行われず体内に残留してしまうのです。
すっきりとしない「だるさ」などはこれが原因です。
筋肉の緊張や硬直をほぐし、リラックスすることで症状は緩和します。
おわりに
フラフラする、疲れやすくなるといった症状は自律神経失調症の初期的段階で現れます。
特に心因的なストレスが原因での自律神経失調症は、交感神経が高ぶった状態が続き、常に緊張が全身を支配した状態になるのです。
きちんと睡眠時間を確保して、食事もちゃんと摂っている、耳鼻科などを受診しても三半規管に異常がみられない場合は自律神経失調症を疑う必要があります。