ふきでものや口内炎、痰が出る症状│原因と具体的な症状
自律神経失調症になると、一見神経疾患との関与がないように思われる皮膚上の疾患や口内炎、痰が出る、などの症状がでることもあります。
こういった症状が出る原因は、自律神経が消化器官、代謝器官、免疫機能、ホルモンの分泌などにも影響を及ぼしているからです。
消化器官である腸、代謝器官である肝臓、そして女性の性ホルモンなどは皮膚の状態にも影響を及ぼします。
また、免疫機能に異常をきたすことで粘膜が過敏になり、痰や咳などの疾患が現れることもあります。
腸や肝臓、肌に与える影響は?
腸の健康状態は肌のコンデションに素早く現れることで知られています。
特に東洋医学では肌状態で腸の健康状態を推測することもありますし、アトピーやアレルギーの治療には必ず腸内環境を改善する処方薬や食生活のアドバイスをするほどです。
腸内環境の第一の敵は「便秘」だと言われています。
便秘は食生活を主体に原因を考える傾向にありますが、実は自律神経失調症が原因での便秘も少くありません。
食物繊維や乳酸菌など便秘改善の方法はありますが、これらをひと通り試しても効果が無い場合は自律神経の狂いを疑いましょう。
便秘になると腸内には有毒物質が作られて充満し、それをバリアする腸壁から滲み出して全身を駆け巡り、皮膚から外部に逃げ出す際に吹き出物などを発生させます。
また腸壁からしみ出した毒素を分解するのは肝臓の役割であり、毒素の分解に忙しくなった分、その他の代謝活動、ホルモン分泌活動などがおろそかになるために、多くの病的な症状を招く結果となります。
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吹き出物や口内炎、痰などの原因
自律神経失調症になると、コルチゾール系のノルアドレナリンなどの抗ストレスホルモンが過剰に分泌される状態になります。
瞬間的には免疫力が向上しますが、その期間が長く続いてしまうと白血球やリンパなどの免疫機能が過敏になり過ぎてしまい、本来攻撃すべきものでない正常な細胞までも攻撃し始めるのです。
これは免疫系疾患のアトピーやアレルギーと同じ症状であり、皮膚組織には吹き出物や肌荒れ、また粘膜には口内炎や痰などの症状がではじめます。
吹き出物と口内炎、痰などの諸症状が現れた際、以下のようなものが併発したら自律神経の疾患を疑いましょう。
- ニキビ
- 目やに
- 濃度の濃い、黄色などの色のついた鼻水
- 胃潰瘍
上記の症状は、免疫機能によって毒素を排出するときによく現れる症状です。
またストレスによる神経伝達物質の異常分泌だけでなく、前述の便秘症状などが合わさると、全身の体内毒素が増えますので、さらに免疫機能の暴走が始まりやすい状態になります。
自律神経とホルモン異常
女性ホルモンは女性の健康状態に大きく関与し、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌サイクルが狂うことでも肌トラブルを引き起こします。
この女性ホルモンを含む性ホルモンは「成長ホルモン」によりコントロールされており、その多くは睡眠中に産生、分泌されますが、睡眠の質が悪かったり寝不足があると分泌が弱まります。
生理が終わっても生理中に現れる不快症状が続いたり、肌の荒れが収まらない場合は自律神経の疾患が考えられます。
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【まとめ】
交感神経が過度にはたらいてしまう自律神経失調症は、全身の生体機能を一度に狂わせてしまう疾患ともいえます。
何かの病気になった時、病院に行っても思うように治療が進まなかったり、治ったと思ってもすぐに再発してしまうような場合も、自律神経失調症がその本当の原因であることもあるようです。