抜け毛や円形脱毛~原因や具体的な症状について~
「自律神経」は人体機能の多くの場所に深く関係しています。
そのため、自律神経失調症は精神的な症状だけでなく肉体的な病気の原因にもなってしまうのです。
頭髪が突然抜け落ちてしまう「円形脱毛症」もまた、自律神経のバランスの狂いが原因だといわれています。
このページでは、自律神経失調症から起きる『抜け毛』や『円形脱毛症』の原因や具体的な症状などを書いていきますので参考にしてみてください。
一般的な「脱毛症」と円形脱毛症のメカニズムは違う?
長年の間謎であった脱毛症の原因が、ここ数年で研究が進み、かなり解明されてきています。
一般的に「ハゲ・薄毛」などと呼ばれるものは、「性ホルモン」や「血流の悪化」などが原因だと分かり、治療薬も開発されています。
しかし「円形脱毛症」はこれらの脱毛症とはメカニズムが違います。
円形脱毛症の原因は「ストレス」や「自律神経失調症」「免疫機能」です。
ですから、皮膚科や発毛サロンで処方される治療薬も効果が出ないために、まったく違った対処をしなくてはなりません。
円形脱毛症の症状と他の脱毛症との違い
一般的な脱毛症は「AGA(男性型脱毛症)」や、更年期女性の「びまん型脱毛症」などがあります。
男性型では「M字ハゲ・O字ハゲ」と言われる額が広くなったり頭頂部から薄くなるケースがほとんどで、女性の場合は全体的に頭髪の量がまんべんなく減少していきます。
これに対して円形脱毛症では、10円玉や500円玉のような大きさでハゲができ、その部分にはほとんど毛髪がなくなってツルツルとした頭皮が見えるようになります。
一般的な脱毛症では長期間にわたって徐々に抜け毛が進行していき、また患部の毛髪がすべて無くなるようなことは稀です。
また、進行具合も円形脱毛症はかなり早く、「朝目覚めたらハゲていた」などという急激な抜け毛が特徴なのです。
円形脱毛症は「ストレス」と「自立神経」、「自己免疫」が原因
円形脱毛症の原因についてもう少し詳しく触れてみましょう。
円形脱毛症を経験する人のほとんどが、失恋や仕事の悩み、大切な人を失う・・など、極度の緊張状態に陥ったような場合が多いようです。
このときに人が感じるストレスが多量の「活性酸素」を産生してしまい、免疫システムが強く働きます。
短期間ならば問題ありませんが、長期にわたって強いストレスを受け続けてしまうと自己免疫によって体中の細胞までも傷つけはじめるのです。
そして、自己免疫細胞が標的としやすいものが「毛根細胞」です。
毛根細胞は”頭髪の工場”ですから、破壊されると頭髪を成長させないばかりか、生えている毛を維持することすらできません。
また、ストレスを長期間感じることで自律神経失調症になると、筋肉や血管が収縮を起こして血流が著しく低下してしまいます。
健康な頭髪を維持するには血管から運ばれる栄養素と酸素が必要なのです。
自己免疫による攻撃と自律神経失調症による血流の低下が合わさって、異常な脱毛をするのが「円形脱毛症」の原因だといえるでしょう。
ストレスを自覚し、自律神経失調症を感じている人が「抜け毛」や「円形脱毛症」になってしまったら、育毛剤や発毛剤など一般的な脱毛症状に対して用いる薬を使ってもほとんど効果はありません。
このときに一番大切なのは「ストレスケア」です。
また、円形脱毛症ができるほど精神の状態が悪いのならば、自律神経失調症も重度だと考えてよいでしょう。
食生活などもしっかりと見直す必要がありますし、ストレスを軽減させるようなサプリメントを取り入れることも有効です。
【この記事のまとめ】
- 一般的な脱毛症と円形脱毛症はメカニズムが違う
- 自律神経失調症が原因の抜け毛は急速に症状が進行する
- 円形脱毛症は「ストレス」「自己免疫」「自律神経失調症」が原因
- 円形脱毛症には食生活の改善やサプリメントの利用が改善策となる