気が弱くて傷つきやすい繊細な性格のメリットデメリット、性格改善の方法
「気が弱くて傷つきやすい」「繊細な性格で細かいことにも気が付く」
こういった性格の方は意外にも多いようです。
小さなことに気が付けるということには多くのメリットもありますので、必要以上に心配する必要はないと思います。
ただ、何に対しても過敏に反応してしまうがゆえに、ストレスを抱えやすく精神的なダメージを溜め込みやすい性格であることも確かです。
こういった性格の方は、自律神経失調症などの精神疾患を抱えやすい体質であることもわかっていますので、場合によっては考え方や捉え方を改善する必要もあるでしょう。
ここでは、気が弱くて傷つきやすい繊細な性格のメリットデメリット、改善する方法などをまとめてみます。
この記事の目次
気が弱くて傷つきやすい繊細なタイプの性格
気が弱くて傷つきやすい、また何事に対しても繊細な感覚を持つ人は、周囲の言動に振り回されることが多くあります。
これは成人した社会人だけではなく、まだ学校に通っている思春期以下の男女にも当てはまることでしょう。
最近社会問題になっている、登校拒否や出社拒否、あるいは引きこもりなども、こういった性格が災いしてしまうことがあるようです。
また、精神的な問題をきっかけにストレス症状を抱えやすくなりますので、早めの改善を心がけるに越したことはないでしょう。
➡精神的ストレスによる自律神経失調症を根本から解消するための考え方
気が弱くて傷つきやすい繊細な性格にはどんなメリットがある?
気が弱くて傷つきやすい繊細な性格の人には、たくさんのメリットも存在します。
たとえば、社会生活において、細やかな気配りができたり、苦しんでいる人と共感することができるため、コミュニティーの「潤滑油」的な働きをすることができます。
また、不安や恐怖を感じやすい反面、危機意識が高く、他の人が気づかないような細かな問題を見つける注意深さもあるでしょう。
平和的で問題を起こさないということも、この性格のメリットだと言えます。
こういった性格を活かせる部署、職種であれば、神経をすり減らさずに社会で活躍することができるでしょう。
気が弱くて傷つきやすい繊細な性格のデメリット
気の弱さ・傷つきやすさを持つ性格は、周囲に自分の性質と合わない人が多すぎると、精神的ストレスを感じやすくなります。
基本的には「戦うこと、争うこと」を嫌いますので、周囲に、
- 身勝手な人・わがままな人
- 責任感のない人
- モラル意識の低い人
- 暴力的な人
- 行動力が高すぎて人を巻き込んでしまう人
などが多いと、ヘトヘトに疲れてしまうのです。
「コミュニティーで自分の居場所を勝ち取る」ということが苦手で、周囲に流されやすいのがデメリットだといえます。
また、他人の言動にも細かく気が付きますので、それが原因で強いストレスを感じることもあります。
円滑な人間関係が構築されている職場、自分のペースでできる職業ならば、問題なく生活していけますが、変動が激しく、競争心が必要な環境では精神を病んでしまうことも少なくないようです。
気が弱くて傷つきやすい繊細な性格はどう作られる?原因は?
気が弱くて傷つきやすい繊細な性格は、どうやって作られるのでしょうか?
これはすべての人格形成に関係があることですが、やはり「過去の体験」が大きく関わってくるようです。
過去の失敗やトラウマ
人は「失敗」「悲しみ」記憶に強くインプットされてしまうと、過度な心配性になり、繊細な性格を持つようになります。
何か嫌な思いをしたことに対し、「もう一度あの体験をしたくない」という感情が起きやすくなるのです。
程度の差こそあれ、これは立派な「トラウマ」です。
トラウマを持たない人の方が少ないのですが、どこかでそれに対抗して乗り越えることをしていないと、徐々に恐怖心は大きく成長してしまうでしょう。
こういったトラウマの”究極のかたち”と言えるのが「パニック症候群」です。
たとえば、電車の中で発作が起きて苦しんだ経験があると、その原因を、「電車→閉鎖空間→ビル→人の混雑したところ→街→自分の家以外のすべての場所」というように、原因を拡大させてしまいます。
こういった状態を「広場恐怖症」といい、過度に恐怖心を成長させてしまうことによる悪い結果です。
過去の失敗やトラウマの原因となった記憶は、本人が覚えていない(記憶から意識的に抹消させている)こともあるので、掘り起こすのも難しい場合もあります。
嫌われることを極端に恐れている
幼少期、自分の両親との関係性において何らかの問題があった人は、「嫌われること」を極端に恐れる傾向にあるそうです。
このタイプの場合、周囲の人の顔色や自分への評価ばかりが気にかかり、傷ついてしまうことも少なくありません。
”嫌われることを極端に恐れる”性質は、何気ない日常の中に、自律神経失調症などの精神疾患を引き起こすストレスの元を自ら作り出してしまうのです。
人に好かれることを第一とし、自分の本心を包み隠したり我慢してしまうので、自身を見失いがちになります。
気が弱くて傷つきやすい繊細な性格を改善するためにできること
気の弱さや繊細さは、仕事に支障をきたすケースもあります。人と接する仕事であればなおさらです。仕事以外でも、「生きづらさ」を抱えたまま過ごさなくてはなりませんので、今までの考え方や捉え方を変えることは大切なことです。
以下に、改善のヒントをまとめてみます。
小さな成功を積み重ねて自信をつける
過去のつらい経験が、弱い自分を形成しているのであれば、「小さな成功を積み重ねて自信をつける」ことが必要です。
人生を健康に生きるために、「自信」が持つ役割は非常に大きいものです。
アスリートの世界でも、いきなり強い相手と対戦せず、同レベルか少し上くらいの低い目標からチャレンジするのも、「勝った」という実績が自信になり、さらに上を目指そうという”闘争心”を芽生えさせるためです。
スポーツの世界でいう「負け癖」は、本来の実力さえ発揮できず才能を”持ち腐れ”させてしまうメンタルです。
日常の生活でも同様であり、小さな成功をたくさん経験することで、自分自身を強くしていくことができます。
最初はどんな小さな”成功”でもかまいません。
「毎日日記をつける」「毎日短時間ウォーキングを始める」というふうに、無理のない実現可能な目標を”成し遂げた”実績を作っていくことが大切です。
嫌われる勇気を持つ
気が弱くて傷つきやすく繊細な人であっても「自分の意見」は必ずあるはずです。
”意見”という大げさなものでなくても「好み」ならば見つけられるでしょう。
他人の顔色ばかりを見ている人は、「否定」を極端に無くそうとしてしまいます。
しかし、健康な精神状態を保つためには、ときに否定も必要であり、また否定をしたからといって人間関係がそうかんたんに壊れるものでないことも知る必要があります。
他人と同調し過ぎて自律神経に負担ばかりかけている人ならば、「他人に嫌われる勇気を持つ」ことも有効な場合があるのです。
- 「自分は嫌いです」
- 「したくないです」
- 「自分には無理です」
- 「それには賛成できません」
- 「そうは思いません」
本心でそう感じたなら、これらの言葉を口に出してみることが大切です。
気が弱くて傷つきやすい繊細な性格の人は、とくに職場で精神的ストレスを抱えやすくなります。
社会人のもっとも基本となる「経済の仕組み」そのものが、”共助”ではなく”競争”の性質を持っているからです。
しかし、これをすべて社会構造のせいにしていては、健康な心身を保つことはできません。
少しの自信と対抗力をつけることで、自分で自分を傷めつけてしまうような悪循環から抜け出すことができるのです。
〈まとめ〉
- 気が弱くて傷つきやすく繊細な人は周囲の言動に振り回されてしまいがち
- 気が弱くて傷つきやすく繊細な人はコミュニティーの「潤滑油」になれるメリットがある
- 気が弱くて傷つきやすく繊細な人は精神を病んでしまいやすいデメリットがある
- 過去の失敗やトラウマが原因となることが多い
- 他人に嫌われることを極端に嫌うことが原因となることが多い
- 「小さな成功を積み重ねること」で自信をつけることが改善につながる
- 「嫌われる勇気」を持つことが改善につながる