【出社拒否】会社に行きたくない憂鬱・不安感を感じたらとるべき行動と注意点
長年会社に勤めていると、一度は「会社に行きたくない」と思ったことがあるのではないでしょうか?
単純に「仕事に行くのが面倒だから」「だるいから」などと言った理由であれば、何とかやる気を奮い立たせたり気分を変える必要がありますが、「体が重くて動かない」「激しい吐き気や恐怖感、不安感に襲われる」などの症状が出る場合は注意が必要です。
自分の許容量を超えた労働をしていたり、強すぎる精神的なプレッシャーが長期間続くと、「脳へのダメージ」が蓄積していき、やがて正常な働きができなくなってしまいます。こういった症状には自律神経が関係していて、そのまま放置していると病状が悪化することもあります。
うつ病やパニック障害、不安障害などの疾患に進行してしまうと、治療が困難になったり長期化してしまうことがあるため、早めに対処するようにしましょう。
この記事の目次
【出社拒否】会社に行きたくても行けないときもある(恐怖・拒絶反応)
「過労が続く」「精神的なストレスを受け続ける」「生活リズムが乱れる」といったことが毎日繰り返され蓄積されてしまうと、脳や自律神経に障害が現れはじめます。
どんな仕事でも多少のストレスは受けるものですが、たいていは帰宅してプライベートな時間を過ごすことで修復されるものです。
しかし、会社でイヤなことが続いたり疲れ切ったりすると、帰宅してからも重い気分のまま睡眠をとるような状態になります。
脳は常に緊張を感じることで敏感になり、しだいに「恐怖」に似たような感覚を覚えるようになるのです。
そんな日々が続くことで脳機能が弱り、恐怖から逃れるために「拒絶反応」を起こし始めます。
これが出社拒否の本当の原因です。
「会社に行かなければならない」「早く事態を解決したい」「逃げていてはダメだ」と思っても、脳はなかなか従ってくれません。
深層心理から自律神経に送られる信号は非常に強く、自分の意思で抑制が利かないほど強力なものなのです。
憂鬱・不安が強いときはリラックス・休息を増やし心身を回復させる
もし、仕事や人間関係が原因で十分な休息がとれていないなら、そこに原因があるのかもしれません。
- 毎日残業続きである
- 時間が空いてもスマホをいじってしまう
- イライラすることが増えた
- 人間関係で悩む時間が多い
- 十分な睡眠をとれていない
こうした状況に当てはまるのであれば、明らかな『休息不足』に当たりますので、まずはリラックスに充てる時間を増やすことが大切です。
もし、仕事やプライベートの流れを変えることが難しいような場合は、せめて毎日の睡眠を質の高いものに変えていくようにしましょう。
最近では休息の質を上げるサプリメントが売られており、忙しくて十分な休息を取れないような方にとても人気があります。くわしくは以下の記事を参考にしてみてください。
➡心を落ち着かせて気分を安定させる『ラフマ』-効果・摂取方法・サプリ-
また、誰でも簡単に始められるリラックス習慣としておすすめなのが『ハーブティー』です。
たくさんあるハーブの中には自律神経や心のバランスを整えるものがあり、そういったハーブが調合されたハーブティーを飲むことで効果的に心身の調子を整えることができます。
➡自律神経失調症の改善にハーブティーが効果的な理由とおすすめ商品
会社に保健師がいる場合は相談しよう
近頃では出社拒否をはじめとする精神疾患や自律神経疾患にかかる社会人が増え、企業の営業成績にまで悪影響を及ぼしているようです。企業の経営に社員のスキルが大切なことは当然であり、営業・企画・製造などすべての部署でそれは共通しています。
こういった社員の健康状態の悪化を防ぐため、企業によっては保健室を常備し、保健師による健康管理をするところが増えつつあります。
社員の保険相談全般を取り扱いますが、とくに力を注いでいるのが「メンタルケア」の部分です。
うつ病による自殺や出社拒否など、致命的なトラブルが起こらないよう、保健師の方からの呼びかけや、コミュニケーションをすることによって未然に防ぐ努力をします。
以前までは「出社拒否」などは”恥ずべきこと”として、誰にも相談できないことがふつうでした。しかしここ数年でうつ病・不眠症・不安神経症・自律神経失調症などの精神疾患も「病気のひとつ」として認知されています。
「会社に行きたくない」という状態が続き、自分の会社に保健師がいるのであれば迷わず相談してみることをおすすめします。
企業保健師は、管理職・一般職にかかわらず相談を受け付けていますので、誰でも受診する権利があります。
休職するという選択肢
「会社に行きたくない」という思いが強く、出勤しようとするとなんらかの症状が出るような場合は、「休職する」ことを視野に入れたほうが良いかもしれません。
ストレスや過労は蓄積する性質がありますので、仕事を続けながらそれらを解消するのは難しいものです。
また、一度バランスを崩した自律神経をもとに戻すにも時間がかかりますから、しっかり治すにはある程度の期間休養する必要があります。
もし「会社に行きたくない」「行きたくても行けない」ということで精神科を受診すると、「全般性不安障害」や「軽度うつ病」「不眠症」などの正式な病名で診断書を発行してくれますので、それを提出することで休職することができるはずです。
➡『自律神経失調症』休職の必要性や期間、復帰のタイミングは?
復職する際の注意点
過度な労働と精神的なストレスが原因で休職した場合は、休職時に十分な睡眠と休息をとることが大切です。
しかし、あまりにも長く休んでしまうと生活習慣が乱れてしまい、体力も精神力も弱まってしまいますので、ダラダラと過ごさず、規則正しい生活を送ることが大切です。
ある程度肉体的な疲れがとれてきたら、できるだけ外出をし、運動不足にならないように気をつけましょう。ただし、復職を焦るばかりに、職場のことばかりを考えすぎるのもよくありません。このバランスが難しいところです。
休職の期間の目安としては3週間~3ヶ月くらいと言われています。
自分の判断で「もう大丈夫だろう」と見切り発車して復職すると再発してしまうこともありますので、医師としっかり相談しながら復職のタイミングを慎重に決めましょう。
退職するという選択肢
「会社に行きたくない」という思いが非常に強い場合は、自分が思っている以上に精神的なダメージを受けている可能性があります。
数週間から数ヶ月の休職をし、復職してもやはり症状が緩和されていない場合、思い切って「退職」を考えることも必要になるでしょう。
今の職場が、夢を持って入社した会社ならば苦渋の決断になりますが、取り返しのつかない結果を招いてしまうことを考えると、無理に続けることは避けたほうが良いかもしれません。
出社拒否から進行するうつ病などの精神疾患は、医学的に見ても危険性の高い病気として捉えられていますし、年間数万人を超える自殺の多くがうつ病から引き起こされる結果だということも踏まえて検討する必要があります。
転職する際の注意点
こういった理由で退職すると、気分的にも落ち込みやすいものですが、できるだけ前向きな考えをもつことが大切です。新しい生活にむけて気分を一新することを心がけましょう。
現在の日本では、多くの人が「一生を一つの会社で終える」というケースは稀です。
みな自分に合った仕事を見つけるのに、何回かは転職している、という事実を知っておくのも良いことですね。
また「自立支援医療」や「傷病手当」などの社会福祉制度をできるだけ利用することで、経済的な悩みを軽減させ、万全の体制を整えて就職活動をはじめましょう。
おわりに
ブラック企業とまではいかなくても、心身ともに健康で過ごせるような職場はそれほど多くないのが現状です。また、現代人の生活習慣もストレスを溜め込みやすい状態にあります。
「メンタルケア」を意識することは、現代人が健康に生きていくために欠かせないものだということを覚えておきましょう。
【この記事のまとめ】
- 「強い不安、吐き気、拒絶感」などの症状は脳機能と自律神経が狂ってしまった結果
- ストレスが蓄積すると「恐怖」と「拒絶反応」が生まれる
- 会社に「保健師」が常駐している場合には迷わず相談するとよい
- 改善が見られない場合には「休職」して改善をはかる必要が出てくる
- 休職中は規則正しい生活を心がけることが大切
- 休職しても改善されない場合には「退職」「転職」も考える必要がある
- 退職して転職する際には「気分を一新する」ことが大切