食生活を見直して自律神経失調症を改善する│セロトニンを増やす栄養素と食事方法

私たちが毎日摂取している栄養は、肉体だけでなく精神にも大きな影響が及ぶことがわかっています。

しかし、残念なことに現代人のほとんどは「栄養不足に陥っている」と言われています。

昔と比べて野菜に含まれる栄養価は半分近くに減っているうえに(化学肥料などの影響)、時間がないといった理由で簡単な食事で済ませてしまう人が多いことが主な理由です。

そのせいで精神のバランスを崩して苦しんでいる人は大勢いるようです。
ただ、裏を返せば心身の健康に必要な栄養素をしっかり摂ることで、さまざまな精神症状を予防・改善することができるという考え方もできます。

私自身、毎日取り入れる栄養素を変えるだけで精神的にも肉体的にもかなり元気を取り戻すことができました。

このページでは、私の体験談を交えながら、おすすめの栄養素やぜひ試してもらいたい食事方法をご紹介したいと思います。ぜひ参考にしてみてください。


食生活の改善であらゆる精神症状が解消した体験

私が自律神経失調症を患って悩まされていた症状は、動悸やゆううつ、不安感、緊張、肩こり、首こりなどです。

「もう治らないのではないか」と治療を諦めかけるくらいに長い間苦しめられましたが、今ではスッキリとすべての症状から解放されています。

これらの症状を自分の力で改善した方法は、

自分でできる自律神経失調症改善法

自律神経失調症を自分で治すには~おすすめの改善法5選~

の記事にもまとめていますが、中でも大きな変化をもたらしてくれた方法のひとつに、「食生活の改善」があります。

食生活を変えて実際に起きた変化

結果からいうと、自律神経失調症の改善に良いとされる栄養素を毎日しっかり取り入れ、悪化していた生活習慣を改善すると以下のような変化が起きました。

  • なぜか朝からやる気に満ちていることが増えた
  • 心から幸せを感じることが多くなった
  • 笑い方が変わった(自然と心から笑えるようになった)
  • 人と接することが楽しいと思えるようになった
  • 「自分は元気だ」という実感が常にある
  • 外に出て動きたい、走りたいという欲求に駆られる

 

こういった不思議な変化を経験したうえで自信を持って言えることは、「食生活は人の心と体に大きな影響を与えうる」ということです。

自律神経失調症に良いとされる成分と摂取方法

ご存じのとおり、自律神経失調症は自律神経のバランスが乱れることで起きます。

主に緊張や興奮をつかさどる「交感神経」が優位な状態が続くことでさまざまな不快症状を引き起こしますので、この緊張状態を抑制する栄養素や、リラックスをつかさどる副交感神経を活性化させる栄養素を選ぶようにします。

まずは私がおすすめする2つの栄養素からご紹介します。

1.トリプトファン

トリプトファンは、精神を安定させるために働いている脳内物質である「セロトニン」を作り出す成分です。

例えば強いストレスを受けたときに、「ドーパミン」や「ノルアドレナリン」と呼ばれるホルモンが過剰に働いてしまい、イライラしやすくなったりうつ状態を引き起こすことがあります。

これを制御してくれるのがセロトニンです。

セロトニンが増えることで、

  • 心の状態が安定する
  • イライラしずらくなる
  • やる気が出てくる
  • 前向きな気持ちになる
  • 疲れにくくなる

といったうれしい効果が期待できます。

これらはまさに私が体験した変化であり、セロトニンが不足すると「うつ状態」になったり「疲れやすくなる」ということを身をもって実感しました。

セロトニンのもとになる「トリプトファン」の摂取方法

セロトニンを効率よく作り出すには、「トリプトファン」のほかに「ビタミンB6」も同時に摂取する必要があります。

この2つの成分は、食品やサプリメントによって摂取できます。

普段の食事で摂取する場合は、以下の食品を取り入れてみてください。

トリプトファンが含まれる食品(100gあたり)

  • 白米=35㎎
  • 大豆=520㎎
  • 豆乳=53㎎
  • 納豆=270㎎
  • アーモンド=200㎎
  • カシューナッツ=360㎎
  • 枝豆=150㎎
  • バナナ=10㎎
  • まぐろの赤身=300㎎
  • レバー(豚・牛)=290㎎

 

中でも「大豆」「カシューナッツ」「まぐろの赤身」などは多く含有されていることがわかりますね。

ビタミンB6が含まれる食品(100gあたり)

  • マグロの赤身=1.8㎎
  • バナナ=0.38㎎
  • 牛レバー=0.89㎎
  • 胡麻=0.54㎎
  • 鶏の胸肉=0.54㎎

 

ご覧のとおり、ビタミンB6は毎日食べるような食品にあまり含まれていないため、サプリメントなどを活用する方が多い栄養素でもあります。

効果的で効率の良い摂取方法

トリプトファンやビタミンB6を食事から摂取する際にネックとなるのが「継続の難しさ」です。特にビタミンB6が豊富に含まれている食品は少ないため、毎日の食事で十分な量を摂取し続けることは難しいものがあります。

私も最初は食事から摂取することを心掛けていましたが、毎日の食事に制限をかけることに疲れてしまい、結局長くは続きませんでした。

「何か良い方法はないか」といろいろ調べてみて出会ったのが、セロトニン対策として販売されているサプリメントの存在です。“サプリメント”というと、なかなか効きそうなイメージが湧きにくいですし、実際に買うまでにはかなり躊躇しました。

しかし結果的には非常に効率良く栄養を摂ることができ、思ったよりも早く体調の変化を感じることができました。サプリメントを飲むことによって変化を感じることができたのはこれが初めての経験でした。

私が実際に使い、体調の変化を感じることができたサプリメントは以下の記事に載せています。興味のある方はご覧ください。

マインドガードDXを飲んでどうなった?効果(心身の変化)とメリットデメリットまとめ

また、栄養摂取以外でセロトニンを増やす方法もありますので、サプリメントの摂取と同時に行うとさらに効果的です。

ウォーキングでセロトニンを増やす

グルーミングでセロトニンを増やす~やり方や効果について~

2.ビタミンB群

不足すると「精神不安定」や「睡眠障害」の原因になるのがビタミンB群です。

ストレスに強くなる「ビタミンB群」を摂取して精神疾患を予防しよう』の記事でも書いていますが、ビタミンB群の効能や効果には以下のようなものがあります。

▼ビタミンB1
精神が安定し、新たな不安や恐怖を作り出しにくくなる。疲労回復にもつながる。

▼ビタミンB6
心のバランスを正常に保つための脳内物質であるセロトニンを作り出す栄養素

▼ビタミンB12
イライラや無気力の抑制、不眠症の改善。

 

ビタミンB群は、心の元気を取り戻すために必要不可欠な成分とも言われています。しっかりと摂取することでストレスに強くなり、精神疾患を予防する効果も期待できます。


ビタミンB群の摂取方法

ビタミンB群は個別に摂取するよりも、複数の種類をまとめて摂取したほうが相乗効果により効果が得られやすいと言われています。
ビタミンB群をバランスよく含んでいる食品には以下のようなものがあります。

  • 牛のレバー
  • にんにく
  • うなぎ
  • マグロ
  • シジミ
  • 納豆

 

上記のようにすこしクセのある食品であることが多く、毎日十分な量を摂取することは難しいように思います。しかしできるだけこれらの食品から栄養素を取り入れるようにしたいところです。

どうしても継続するのが難しいという方は、やはりサプリメントの力を借りると便利です。

上記にご紹介したビタミンB群をすべて含んでいるものに『ノニジュース』があります。『ノニ』という植物には実に140種類以上もの有効成分が含まれており、抗酸化作用や精神安定作用が期待されています。

ノニジュースという名前のとおり、錠剤やカプセルのサプリメントとは少し違い、ドリンクタイプのサプリメントになります。

一番の違いは吸収力で、錠剤やカプセルのサプリメントよりも素早く体内に取りこむことができます。

ノニジュースは自律神経失調症に効果的?体験談や口コミ、おすすめノニジュース3選

さまざまなストレスに打ち克つためにも十分に摂取しておきたい栄養素です。

以上が私のおすすめする2つの栄養素です。

自律神経失調症に良い食事方法

ここでは私が実際に試して体調が回復した食事方法をいくつか挙げますが、いきなりすべて実行するのは難しいかもしれません。

「これならできそうだ」と思うものがあれば、1つでも多く取り入れてみてください。

慌てずにたくさん噛んで食べる

食事をする際、食べ物をたくさん口に入れて、あまり噛まずに飲み込んではいないでしょうか。

「早く食べてしまって他のことをしたい」という気持ちから、自然とそのような食べ方になってしまうのかもしれませんね。

こうした食べ方は忙しい現代人には非常に多いかと思いますが、実は早食いには様々なリスクがあります。

  • 肥満になりやすい
  • 逆流性食道炎になりやすい
  • 便秘・下痢になりやすい

逆に、よく噛んで食べることで多くの健康効果を得ることができます。

一番のメリットとしては、「セロトニンの増加」が期待できることです。

セロトニンについては上記でも説明しましたが、精神を安定させるためには必要不可欠な脳内物質です。

自律神経失調症やうつ病患者の多くがセロトニンが不足していると言われていますので、意識的にセロトニンを増やす努力をすることが非常に大切だと思います。

「良く噛んで食べる」というのは、具体的な回数でいうと1口で30回の咀嚼(そしゃく)が目安です。

なぜ良く噛んで食べるとセロトニンが増えるのか?それは、セロトニンを増やすためには「リズム運動」が効果的だからです。

リズム運動とは、「一定のリズムで行う運動」のことで、ウォーキングやジョギングもそれにあたります。

「何度も噛む」という行為も立派なリズム運動ですので、やはり1口につき20~30回の咀嚼を意識したいところです。

「やらなければいけない」という気持ちでやるよりかは、「どんどん健康になっていく」というポジティブな気持ちでやると、よりセロトニンも出やすくなりますし、楽しんで続けることができます。

腸内環境を整える食品を取り入れる

こころのバランスをつかさどる「セロトニン」は、腸内環境と深い関わりがあることがわかっています。

簡単に言うと、腸内環境が悪化するとセロトニンを十分に作りだすことができなくなり、イライラや憂鬱、不安感などを引き起こす原因となります。

理想的な腸内環境というのは、善玉菌と悪玉菌のバランスが整っていることですが、腸内環境が悪化すると悪玉菌が増殖し善玉菌が劣勢になってしまいます(悪玉菌はストレスや睡眠不足、食生活の乱れなどによって増殖する)。

そのため、腸内環境を整えてセロトニンがしっかり作られるようにするには、「善玉菌を増やす」ことが大切なのです。

善玉菌を増やす食事

善玉菌を増やすのに効果的なのが、「ヨーグルト」です。

ヨーグルトはたくさんの種類がありますが、善玉菌と悪玉菌のバランスを整えるには「生きて腸まで届く乳酸菌が入っているもの」を選ぶ必要があります。

これはスーパーなどで「生きて腸まで届く」と表記されたものがよく売られていますので、そういった商品を選ぶようにしてみてください。

ただ、善玉菌を増やす目的でヨーグルトを食べる場合、毎日食べ続けることで糖質やカロリーの過剰摂取にもつながることがあるため、必ず糖質の少ない「プレーンタイプ」を選ぶようにしましょう。

ヨーグルトにはオリゴ糖を入れて摂取すること

ヨーグルトから最大の効果を得るために、オリゴ糖を入れて食べるようにします。

オリゴ糖は善玉菌のエサとなり、効率的に腸内環境を整えるための手助けをしてくれるのです。

オリゴ糖は砂糖と同じように甘みを加えることができますので、味気ないプレーンヨーグルトでもおいしく食べられるようになります。しかも、カロリーは砂糖の半分しかないうえに、虫歯菌も寄せ付けません。そのため、ヨーグルト以外にも、ジュースやスムージーなどのドリンクや、料理の味付けとして使う方が増えています。

善玉菌が増えて腸内環境が整うと、セロトニンがきちんと作られるようになりますので、今まで悩まされていた様々な症状が不思議なくらいに改善される可能性があります。

事実、私は上記に説明したような食事法によって、不安や緊張、憂鬱といった精神症状が大きく改善されています。

最後に

食事ひとつで体調が大きく変わるということは、にわかに信じがたいことかもしれません。

しかし、実際に経験した身から言わせてもらうと、これほどダイレクトに回復を実感できる方法は他にないといった感じがしています。

もちろん体調や体質によって同じような効果を得られないこともあるかとは思いますが、健康に気をつかうことで何らかの良い作用が働くことも考えられます。

もし今なんらかの症状に悩まされているようであれば、ぜひこのページでご紹介した食事法を試してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。少しでも症状の改善に繋がれば幸いです。



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