光がまぶしく感じるのは自律神経の乱れのせい?~原因や具体的な症状について~
「自律神経失調症」になると光がまぶしく感じられることがあります。
これは、自律神経のバランスが崩れたことによる目の機能の変化が原因です。
光がまぶしく感じることで、さらに自律神経失調症の症状が悪化することも考えられますので、まずは光がまぶしく感じる原因を知って対処法を覚えておきましょう。
自律神経失調症によって光がまぶしく感じる原因
まず、人間の目には「瞳孔(どうこう)」という機能があります。
瞳孔は、光が目の中に入る量を調節するもので、カメラの露出調整のような働きをしています。
これは、「猫」の目を思い出していいただくと分かりやすいかもしれません。
明るいところでは黒目が線のように細くなり、暗いところでは丸く大きくなります。
人間も猫ほどではありませんが、同じように黒目の中の瞳孔が大きくなったり小さくなったりして調整しているのです。
「光がまぶしい」と感じるのは、この「瞳孔」が開きっぱなしになっている状態が続いているからです。
光の量に対して瞳孔が不適切な働きをしてしまう原因は「ストレス」にあります。
『アルドステロン』の不足が関係している
ここからは少し小難しい話になってしまいますので、それほど興味のない方はさらっと読み流してください。
人がストレスを受けた時には、内蔵の「副腎」というところから7種類ものストレスホルモンを分泌して対抗しようとします。
このストレスホルモンの中に「アルドステロン」というものがあります。アルドステロンは、ストレスを受けると分泌されますが、数には限りがあります。
自律神経失調症になると、自らストレスをつくりだしてしまうために、異常なほど長時間ストレスを感じることになりアルドステロンが不足してしまいます。
この「アルドステロン」こそが瞳孔の不調に関係しているのです。
アルドステロンは体内の「カリウム」を排出する役割もあり、枯渇してしまうと体内のカリウム濃度が高まります。
カリウムは神経伝達物質に関係するミネラルで、濃度が高まり過ぎると、「体に力が入らなくなる」などの症状が現れ、瞳孔が行う光の調整もできなくなってしまいます。
また、カリウムの過剰は副交感神経の働きを悪くさせますので、自律神経失調症がさらに悪化してしまう悪循環に陥ることもあります。
「光がまぶしい」と自律神経失調症を悪化させる
瞳孔が開いて光が眩しく感じるということは、脳に必要以上の光を送り込んでいることになります。
生体リズムを整える神経伝達物質の「セロトニン」や「メラトニン」などは、光に反応する性質がありますので、夜中に脳内に届く光が多くなり過ぎることで不眠症や生体時計の狂いを生じさせてしまいます。
こういった状態はいずれも自律神経のバランスをおかしくしてしまう原因になりますので、自律神経失調症の症状を悪化させてしまうことにつながるのです。
光がまぶしく感じられる時には応急処置として夜でもサングラスをかけるなどして、目と脳を守らなければなりません。
最後に、「カリウムの過剰」と説明しましたが、食事でカリウムを減らしたり、拮抗する性質のミネラルであるナトリウムを多く摂取しても根本解決にはなりません。
光がまぶしく感じられるのは、「ストレス」と「自律神経」に原因がありますから、そちらのケアをしなければ意味がないということを覚えておきましょう。
【この記事のまとめ】
- 自律神経失調症でまぶしくなるのは「瞳孔」が開いていることが原因
- ストレスホルモンを使い果たすとカリウム濃度が高まり瞳孔調節ができなくなる
- 光がまぶしく感じると不眠症や生体時計の狂いが生じて自律神経失調症が悪化する
- 光がまぶしく感じたらストレスケアが根本解決になる
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