【胃痛】は自律神経失調症のせい?原因・症状・改善方法

自律神経失調症に悩む方の中には、「胃痛」の症状を訴える方がいます。

昔から悩み事が多い人が胃薬を飲んでいるの見かけましたが、あれも精神と自律神経からくる胃の痛みだと考えられます。

こういった”神経性”の胃痛だとしても、放っておくと重度な胃の病気に進行してしまう危険性もありますので、早めに対処することが大切です。

ここでは、自律神経失調症による胃痛の原因や具体的な症状、そして改善方法をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

自律神経失調症で胃痛が起こる原因

自律神経は体の働きのほぼ全てとつながりを持っており、「食道」「胃」「小腸」「大腸」といった消化器官もまた、自律神経の働きによってコントロールされています。

仕事や勉強、家事などで人が体を使って活発に動いているときには、交感神経が優位に働きます。そのときには副交感神経は活動を止めているので、胃腸の動きもストップするか、穏やかになります。

「食事をとった後に激しい運動をしてはいけない」というのも、自律神経が交感神経に入ってしまい、食べ物の消化がおろそかになることからです。

そして、ひとたび自律神経失調症になってしまうと、自律神経の切り替わりのタイミングに乱れが生じます。食べ物を食べても胃酸が分泌されなかったり、反対に空腹時に胃酸を分泌してしまったりと、タイムスケジュールが不適切になり、胃壁を傷つけてしまうのです。

また、交感神経が過剰に活発になりすぎると、血管が収縮され血液の流れが悪くなります。そして胃に流れる血液が不足してしまうことで痙攣(けいれん)が起き、これが胃痛となって現れます。

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胃痛の具体的な症状

自律神経失調症が原因の神経性胃炎(ストレス性胃炎)には、特徴的な症状があります。

以下の症状に当てはまっていないかチェックしてみましょう。

〈自律神経失調症による胃痛の特徴〉

  • 胃がムカムカする
  • 胃がもたれる
  • ゲップがよく出る
  • 胃酸が食道を伝って逆流する(酸っぱい感じがする)
  • 食欲がない
  • 空腹時に胃がキリキリする

これらは、消化器官が正しく動いていないことが続くことによって起きる症状です。こうした自律神経失調症からくる神経性胃炎では、胃薬を飲んでも効果がないこともあるようです。

胃痛を起こしやすい人の考え方、生活習慣

慢性的な自律神経失調症でない人でも、日常で強い緊張感を感じるような場面では胃に不調が現れることがあります。このときにも一時的な自律神経の症状が出ています。

「精神状態と胃」はそれほど密接なつながりがあるということですね。

感情の乱れは胃の働きにスピーディーに反映しますので、ふだんの「考え方」を変えることも、胃痛を改善するためには効果的です。

〈胃痛を起こしやすい考え方〉

  • 過去の失敗を何度も後悔する
  • 他人や家族の言動が気になってしょうがない
  • 将来の不安を繰り返し考える
  • 自分で決めたことを完璧にこなしたい

 

会社の管理職や、リーダー的存在の人がストレス性の胃痛を起こしやすいのは、よく知られていることです。適度なストレスであれば、これも向上心や責任感、意欲となりますが、一定レベルを超えると、心身を傷つける「ストレスの元」となってしまいます。

また、神経性の胃痛は、生活の乱れが自律神経を狂わせることでも発生しやすくなります。

〈胃痛を起こしやすい生活〉

  • 夜更かしや徹夜
  • レトルトやインスタント食品、菓子類を多く食べる習慣
  • コーヒーやタバコのとり過ぎ
  • 閉じこもりがち、外出しない
  • テレビ・パソコン・スマホを長時間使用する
  • 運動をしない

 

これらの生活習慣を続けると、自律神経失調症はもちろん、うつ病や不安障害などの重度な精神疾患になってしまうリスクも高まります。

どの習慣も現代人の生活の中で陥りやすいものばかりですので、注意が必要です。

自律神経を整えて胃痛を改善!考え方と行動を変えよう

冒頭でも説明したとおり、どんな原因であっても胃痛を放っておくことはおすすめできません。長期的に痛む場合や激痛が伴う場合は病院で診てもらうことをおすすめします。

症状が比較的軽い場合は、すぐにできるセルフケアを行ってみるのも効果的です。

まずは、精神的な原因を取り除くために「物事の考え方」を変えましょう。

〈自律神経を整える考え方〉

  • 「もう済んだことだ、これから気をつけよう」と過去の失敗を吹っ切る
  • 「人それぞれに個性とペースがあるから私が考えることはない」と他人の言動を気にしない
  • 「なるようになるさ」と将来を楽観視する
  • 「自分は~でなくてはならない」といった決め事を作らない

 

など、少し「楽観的」になるように考え方の方向性をシフトすることが大切です。

なぜなら、完璧主義で仕事がよくできる人ほど自律神経失調症になりやすく、胃痛持ちになりやすいからです。

精神的ストレスによる自律神経失調症を根本から解消するための考え方

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また、ふだんの行動を変えることも自律神経失調症の根本的な改善には大事なことです。

〈自律神経を整える生活〉

  • 早寝早起きをする
  • 3食決まった時間に食事をとる
  • 栄養バランスを考えた食事を心がける
  • 運動不足にならないよう気をつける
  • ストレスケア(アロマ・ハーブティー・瞑想・ヨガ・ストレッチなど)を取り入れる

 

うつ病や不安障害、パニック障害などの精神科治療の現場でも、これらの生活習慣の改善は推奨されています。

自律神経失調症による胃痛を感じている方は、ストレスを溜め込みやすい考え方を改めることを前提とし、生活習慣を一度見直してみることをおすすめします。

 

〈まとめ〉

  • 自律神経失調症の胃痛は胃酸の分泌と痙攣が原因
  • 自律神経失調症による胃痛には特徴的な症状がある
  • ストレスのたまるような考え方をすると胃痛が起きやすい
  • 生活習慣が乱れることで胃痛が起こりやすくなる
  • 自律神経失調症の胃痛を改善するには「楽天的」になることが大切
  • 自律神経失調症の胃痛を改善するには「生活」「栄養」「運動」「ストレスケア」が大切


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