朝すっきり起きれないのは自律神経失調症の症状のひとつ│具体的な症状や原因、対処法、改善法

いつもどおりの時間寝ているのに、朝すっきり起きれないことはありませんか?

「寝足りないのかな?」などと考えて睡眠時間を増やす方がいますが、かえって逆効果になることもあります。

なぜなら睡眠に大切なのは「量より質」だからです。

朝すっきり起きられないのは、睡眠が『自律神経失調症』によって阻害されているからだと考えられます。

つまり、いくら寝ても良質な睡眠をとれておらず、眠りが浅かったり熟睡できていない可能性があるということです。

「朝すっきり起きられない」具体的な症状

次のような症状があるなら「自律神経失調症による睡眠障害」を疑いましょう。

  • 「適切な睡眠時間をとっているのに、朝目覚めたときにすっきりしない」
  • 「寝不足でもないのに日中何度も眠くなり昼寝をしてしまう」
  • 「朝目覚めた時に体が重く、しばらくしないと動くことができない」
  • 「めざまし時計に気づかない・何度も止めて寝てしまう」

熟睡できない毎日は、すっきり目覚められないだけにとどまりません。より大きな病気の原因にもなるため、早めの対処が必要です。

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「朝すっきり起きられない」状態の考えられる原因

睡眠のしくみは非常に複雑です。

睡眠は、体から分泌される「神経伝達物質」や「自律神経」などが影響を与えています。

「朝すっきり起きれない」という状態も、睡眠時間の長い短いというのが問題ではなく、原因は神経伝達物質や自律神経にあるのです。これらが睡眠に悪影響を与えることで睡眠の質は低下します。

良質な睡眠のカギを握るのは脳内物質の『セロトニン』

睡眠には「レム睡眠」「ノンレム睡眠」があります。

レム睡眠は脳が活動していますが、ノンレム睡眠時には脳と体の両方が完全に休息に入ります。

レム睡眠時には、日中で脳に入力されたさまざまな情報を取捨選択し、記憶したり削除したりして脳内の整理を行います。

しっかり睡眠がとれた時には、「脳の情報処理領域・記憶領域」が整理され、疲れを消滅させてすっきりとした朝が迎えられるのです。

この睡眠リズムを管理しているのが「セロトニン」です。

ですから、セロトニンが不足してしまうと、脳の情報処理がうまくできずに前日の疲れを持ち越したままになってしまうのです。

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自律神経失調症が睡眠に及ぼす悪影響

人の一日の生活は自律神経によって時間割が決められています。

朝目覚めた時には交感神経が優位になって全身を活動状態にします。

そして夕方くらいから徐々に自律神経が切り替わり、就寝間際には副交感神経が優位になって全身を「休息モード」に導入させます。

この切替がうまくできなくなるのが、自律神経失調症です。

これから眠ろうとするときに交感神経が活発になり、脳と体が興奮状態になることで「完全なる深い睡眠」を得ることができなくなります。

また朝の自律神経の切り替えも鈍くなり「活動モード」に入りにくくなります。こうなることで、朝ボーッとしたまま起きるのが困難だったり、どこかスッキリしないなどの症状が現れるようになります。

これらの要素が自律神経失調症による「朝すっきり起きられない」原因です。

朝すっきり起きれないときに有効な3つの対処法

朝すっきり起きられないと、家事や会社の業務などに支障が出ることが多くなります。

こうなると気分的に追い立てられるようになり、余計なストレスを作ってしまいがちです。

以下にご紹介する3つの方法は、寝起きが悪い時に効果的な対処法ですので、調子の悪い朝に試してみましょう。

①起きてすぐストレッチなどの軽い運動をする

寝起きの悪さは自律神経が関係していて、朝にすっきり目覚めないのも「副交感神経から交感神経への切り替え」がうまくいっていないからです。

こういった場合には、目が覚めてから「ストレッチ」や「足踏み運動」などの軽い運動をすることで、なかば強引に交感神経を働かせることができます。

体を動かすことで血流が上昇したり、体温が上がることでも眠気やダルさが消えますから、非常に効果的な方法だといえます。

②日光を浴びるようにする

前項で睡眠には脳内ホルモンが関係していることを書きました。

睡眠から覚醒に切り替わる瞬間にも脳内ホルモンの「セロトニン」が活躍しています。

また、就寝前には眠気を発するホルモンである「メラトニン」というホルモンが分泌されて睡眠状態になります。

これら2つの脳内ホルモンを適切に活動させるには「早朝に日光を浴びる」という方法が効果的です。

メラトニンは「暗くなると分泌」し、「光を見ることで減少」します。

そして反対にセロトニンは、「太陽の光を浴びることで活発に分泌」されますから、朝に日光を数分浴びるだけで、2つの脳内ホルモンを睡眠モードから覚醒モードに切り替えることができるのです。

③起きてからすることを決めておく(書いておく)

人には「体内時計」が備わっています。睡眠中の「レム睡眠」「ノンレム睡眠」の切り替わりなども体内時計によって行われています。

この体内時計によって、起きる予定の数時間前から副腎という臓器より「コルチゾール」という「覚醒ホルモン」が分泌されます。

コルチゾールは血糖値と血圧を上昇させ、目覚める準備をするためのホルモンです。

この「コルチゾールによる覚醒」の性質を利用するには、「起きてからすることを決めておく」ことが有効です。

朝起きてからの予定を脳に強く印象づけておくことで、体内時計がコルチゾールを分泌しやすくするのです。

さらに印象を大きなものにするためにメモなどに書くと良いでしょう。

できれば、掃除や洗濯などの家事よりも、自分の好きな行為(コーヒーを飲む・夜中に残したチョコレートを食べる・朝食に大好きなおかずを用意する)などの方が、モチベーションも高まり効果も上がるでしょう。

朝起きられない症状の根本的な解決にはこの3つの方法が効果的

一時的な対処法をご紹介しましたが、自律神経失調症を改善して睡眠の質を向上させるには、長期的な体質改善策が必要です。

それには、食生活に気をつけることやストレスケアを重点的に行うと良いでしょう。

①セロトニン不足を補う

何度も繰り返しますが、睡眠の質を向上させるには脳内ホルモンである「セロトニン」が不可欠です。

最近では、セロトニンが科学界で注目されていることから、セロトニンを作り出す成分「トリプトファン」のサプリメントなどが多く販売されています。

しかし、ここに一つ注意点があります。

「トリプトファン」はアミノ酸の一種であり、この”アミノ酸の性質”を理解していないと、いくらサプリをたくさん飲んでもセロトニンはうまく合成されないのです。

人体に必要なアミノ酸は20種類ほどあり、これらが「理想的なバランス」で存在しないと、その能力を発揮しなかったり吸収が悪くなったりします。

”理想的なバランス”とは「自然界のバランス」のことです。

化学的に精製されて濃度を高めたトリプトファンをいくら摂取しても、他のアミノ酸が不足しているとセロトニンも十分に生成されません。

ですから、トリプトファンを目的で摂取する場合にでも、天然の植物を原料とした「アミノ酸全般」を摂取する必要があります。

サプリやドリンク剤を選ぶ時には、「マインドガードDX」のような『天然原料をそのまま抽出したサプリ』を購入することが大切だということを覚えておきましょう。

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②前日の入浴法に気をくばる

睡眠の質を高めるには「体内時計」を正常に整えておくことも大切です。睡眠は「疲れたから眠る」のではなく、体内時計のスケジュールによって訪れます。

健康な状態ならば、とくに疲れていなくても「就寝時間になると眠たくなる」ということを考えれば理解できるでしょう。

この「体内時計」には「体温の変化」も大切な要素として知られています。

人の体温は日中が高く、就寝時間が近づくにつれて低下します。その落差によって「眠気」を発するという性質があるのです。

これを利用するのが『入浴法』です。

就寝2時間前くらいにぬるま湯(38℃前後)でバスタブに浸かり、体の芯まで温めて上がります。

風呂から上がると、その時点から体温は徐々に低下し、最低体温を迎える朝の6時頃まで低下し続けます。

このリズムは睡眠の質を高める効果的な方法ですので、朝目覚めた時には驚くほど体は軽くなり、”すっきり”としているはずです。これを毎日続けるだけでも睡眠の質は高まり、徐々に体質が改善されていくでしょう。

③寝る前の飲食は控える(特にカフェイン類)

すっきりと爽やかな朝を迎えるには、とにかく”熟睡”することが先決です。

そのためには、睡眠中に脳と体がリラックスしていなくてはなりません。

この熟睡を阻害するものに「カフェイン」があります。珈琲や紅茶を好んで飲む習慣のある人は「眠る前の一杯」をしてしまうこともあるでしょう。

しかしこれが睡眠を浅くしてしまう原因なのです。

コーヒー紅茶、また緑茶などには多量の「カフェイン」が含まれていて、脳を興奮状態にしてしまいます。カフェインを飲み慣れた人ならば、多少飲んでも眠ることはできます。

しかし、睡眠中の脳は著しく覚醒し、理想の眠りから遠ざかってしまいます。

「カフェインは6時間も効力が持続する」と言われていますので、夕方以降のコーヒー、紅茶は避けたほうが無難です。

また、夜ご飯を食べてすぐに眠る習慣の人も多いようですが、これも睡眠を阻害します。

睡眠リズムの「ノンレム睡眠時」には、体の機能を停止させないと深い眠りが得られません。睡眠中も胃に食べ物があると消化活動を止めませんので、睡眠を浅くすることにつながるのです。

睡眠中の消化活動は胃腸にも負担をかけますので、どちらにしてもあまり良い習慣だとは言えませんね。

以上のことに気をつけるだけでも、朝のつらさ、だるさなどが解消され、すっきり起きられるようになってくるはずです。

ぜひ試してみてください。

この記事のまとめ

  • 朝すっきりと起きられない人は「睡眠の質」が低下している
  • 朝すっきりと起きられない原因は「セロトニン不足」と「自律神経失調症」が原因
  • 朝すっきりしたい人は「ストレッチ」「日光を浴びる」「起きてからすることを書いておく」ことが効果的
  • 天然原料のアミノ酸を摂取することでセロトニン不足を改善できる
  • 就寝2時間前の入浴で熟睡することができる
  • 就寝前のカフェインや飲食を避けると睡眠の質が向上する


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