【自律神経失調症の休職】必要性・期間・診断書・傷病手当・復帰までの道のり

自律神経失調症を発症する人の多くは職場や仕事そのものに対する精神的ストレスが原因のようです。

このケースで自律神経に不具合が起きた時は心身共に疲労した状態ですので、思い切って休職することは症状改善に効果的な場合もあります。自分の仕事のことや周りのことを考えると休職に踏み切るまでにはある程度の勇気が必要になるかと思いますが、何も打開策を講じなければさらに重度な症状へと進行してしまう恐れもあります。

休職して体と神経を休ませることを選ぶか、働きながら改善を目指すかは、自分の症状や改善の見込みを考慮して決める必要があるでしょう。信頼のおける上司に一度相談してみるのも良いかもしれません。

参考記事:自律神経失調症で仕事に行くのが辛いと思ったら

休職に必要な書類と費用

書類

自律神経失調症で休職する場合に必要になる書類は以下の2点です。

  • 診断書(病院で書いてもらう)
  • 休職届(会社からもらう)

診断書は、精神科や心療内科などで診察してもらい『自律神経失調症』の診断がなされれば書いてもらうことができます。費用はおおよそ2000円~3000円で、内容や地域によって異なります。何か理由がない限りは当日に書いてもらうことができるでしょう。

休職届けに関しては会社の就業規則によって内容が異なりますが、一般的には以下のような項目が記載されています。

  • 休職の理由(どういった病名、症状で休むのか)
  • 休職期間(いつからいつまで休むのか)
  • 休職中の連絡先

一般的には、上記の2点が休職する際に必要となります。

休職中の給料・傷病手当について

休職を考えるときに心配になるのは「収入面」だと思います。

有給を使える場合はすぐに問題にはならないかもしれませんが、長期的に休む場合は有給をすべて使い果たしてしまう場合もあるでしょう。有給を使わない(使えない)場合は社会保険の「傷病手当」の対象になります。傷病手当に関しては、会社の総務・経理担当者か社会保険庁などに確認しておくと安心です。

通常は標準報酬の日額の2/3が給付されます。傷病手当に関しても会社から必要な書類をもらえるはずですので、一度上司に確認してみると良いでしょう。

給付期限は最長で1年6ヶ月ありますので、十分な休息期間を確保できるようになっています。この期間が過ぎても障害年金・障害基礎年金・障害厚生年金などもあります。よくわからない場合は民間の社会保険労務士などの無料相談などを利用するのもよいでしょう。

休職の意味と必要性

通常、肉体的な疲労は栄養のある食事と睡眠によって修復されます。

しかし、精神的な疲労は「仕事が終わってから」「帰宅してから」「睡眠中」にでもストレスがかかり続けることがあります。そのため、疲労やストレスがなかなか修復されずに翌日、さらに翌日と疲労が蓄積されていってしまうのです。

こうなると、正常な考え方や捉え方ができにくくなり「何を考えてもネガティブな方向へ意識が集中してしまう」といった悪循環に陥りやすくなります。この悪い流れを断ち切るためには、一度職場を離れて仕事そのものを忘れるという方法が有効だと言えるでしょう。

また、身体的に現れた神経の不具合を改善させるためにも有効です。

この2つを同時に行えるのが休職であり、「しばらく仕事に行かなくてもよい」という安堵感も加わり、交感神経が優位なまま固まっていた自律神経を、適度に副交感神経が働くような環境に置き換えることが可能になるのです。

休職中にすべきこととは?

安心休職届が受理されたら、とにかく一度職務のことを忘れることが大切です。ある程度の期間は早寝早起きをし、正しい食事を摂り体力面から修復させます

これは精神科を受診し投薬による治療方針が立てらられても同じことを推奨されます。

自律神経失調症になる原因には心因的なストレスだけでなく、生活リズムの狂いや食生活の悪化も大きな原因です。自律神経が狂う原因に、成長ホルモンを始めとするホルモン類のバランスの崩れが深く関わってきます。

睡眠不足や夜昼逆転の生活、偏った食生活が成長ホルモンの分泌を阻害することでも自律神経には悪影響を与えます。

心身を休ませたあとは行動を起こすことも大切

自律神経失調症は「リラックス不足」が原因ですので、十分な休息をとって心身の健康を取り戻すことが大切です。ある程度休養を取って体が休まったあとは、症状の改善に向けて行動を起こしましょう。

具体的なアクションとしては、前向き・積極的な考え方を身につける、食生活に気を付ける適度な運動を心がけるなどがありますが、自律神経を整えるために効果的なサプリメント自律神経の乱れによる症状を改善する成分を取り入れることも効果的です。

運動体を動かすことが好き・得意な方は、朝の散歩や軽めのジョギングがおすすめです(体内時計を正常に保つ効果もあります)。

 

休職期間が長くなるとその分気を緩めがちになりますが、ある程度の休息をとったあとは、自分の意思で「活動」しなければいけません。無理のない、楽しんでできることや快適さを感じる何かを見つけて積極的に体を動かす習慣をつけましょう。

人は体力が失くなると精神的にも不安定になりがちですので、休職期間中は体力づくりに励むことが復帰の手がかりになります。

会社のことが頭から離れず、また人間関係の悪化に打開策を見つけられない場合などは、思い切って「転職」する選択を余儀なくされる場合もあるでしょう。

新たな仕事に対して知識をつけたり勉強することで、堂々巡りを繰り返す思考回路を切り替えることができるケースもあるようです。

どうしても立て直しが効かない場合は、こういった逃げ道を作ることが大切になることもあります。

復帰のタイミング

一般的に自律神経失調症で休職される場合は1~2ヶ月、重度の場合は6ヶ月くらいの休職期間が設けられることが多いようです。

あまり長期化すると復帰のタイミングを失うこともありますので、長引く場合は会社に対してこまめに近況報告を入れたり、信頼できる同僚に口伝えにでも現状や自分の意思を報告しておいてもらうのも良いでしょう。

自律神経失調症は数値に現れない疾患ですので、医師にも正確は判断は難しく、復帰するかもう少し休むかは自分で判断する必要があります。

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【まとめ】

人はストレスによるダメージと修復とを細かく繰り返して生きています。

自律神経失調症は”修復”の部分ができなくなり、良好なサイクルを失ったことが原因でひき起こされます。

気長に構えてリラックスを心がけ、蓄積されてしまったストレスを少しづつ取り払うことが症状改善につながる早道であることを知っておきましょう。

ただ、ある程度症状が収まってからは、自らリハビリしていくことも大切だということは忘れないようにしましょう。



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