自律神経失調症と睡眠薬【マイスリー】│効果・副作用・注意点
自律神経失調症に悩む方の多くが発症する「睡眠障害」。
うまく眠れない症状が出ている際には、マイスリーのような「睡眠導入剤」がよく処方されます。
十分な睡眠がとれていないと自律神経失調症が悪化する恐れがありますので、睡眠導入剤の使用はある程度の効果が期待できるでしょう。
しかし、マイスリーを始めとする睡眠導入剤には『副作用』や『依存』といったリスクが潜んでいることも忘れてはなりません。
ここでは、マイスリーの効果や副作用・飲む際の注意点などを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
マイスリーはどんな症状に処方されるのか
「マイスリー」は睡眠導入剤の一種ですので、睡眠が十分に取れていない人や精神疾患の患者によく処方されています。
〈マイスリーが処方されやすい症状〉
- 寝付きが悪い
- 熟睡できない
- 自律神経失調症などによる不眠症状
マイスリーは、全ての睡眠導入剤の中でもまだ新しい部類に入り、最も多く使われている「ベンゾジアゼピン系」ではなく、「非ベンゾジアゼピン系」という分け方がされています。
ベンゾジアゼピン系よりも安全で扱いやすいのが特徴で、ベンゾジアゼピン系のデメリットを改善させた睡眠導入剤です。
ただし、マイスリーは「寝付きを良くする」効果はあっても、「中途覚醒」や「早く目覚めすぎて眠れなくなる」といったようなタイプの不眠症にはあまり向いていないようです。
ごく軽度な睡眠障害に対して処方する薬だといえるでしょう。
マイスリーの容量について
マイスリーには「5mg」と「10mg」の2種類があり、1日の服用量は「10mg」までとされています。
寝付きが悪いことで医師に相談すると、最初は5mgが処方され、効果がない場合には徐々に容量を増やしていくのが一般的な流れです。
睡眠導入剤の中には、非常に取り扱いが難しく場合によっては危険な状態になることもあるので、マイスリーを処方されたら、医師の注意をしっかりと覚えて守ることが大切です。
マイスリーの作用時間
マイスリーは睡眠導入剤の中でも「超短期型」に分類されます。
飲み始めて1時間くらいで効果が現れ、薬の切れる時間を表す「半減期」もまた2時間ほどと極端に短いのが特徴です。
ですから、マイスリーを服用してからすぐに布団に入らずに他のことをしていれば、あっという間に作用時間が過ぎてしまい効果を得ることができません。
マイスリーにはこのような性質があるので、安全性が高いといっても、使用方法に気をつけなければならない薬だともいえるでしょう。
マイスリーの副作用や注意点について
マイスリーはベンゾジアゼピン系睡眠導入剤より安全性が高いとされていますが、「副作用」がないわけではありません。
〈マイスリーの副作用〉
- 依存性
- もうろうとする
- 息苦しさ
- 頭痛・頭が重い
- 倦怠感・だるさ
- 吐き気
- 食欲不振
- 興奮・幻覚
マイスリーは前項でも書いたように作用時間が非常に短く、また作用自体が弱いので、眠るチャンスを逃してしまい飲み足してしまう人が多くいるようです。
”半減期”は効果が失われつつある時期ですが、血中にはまだ半分の成分が残った状態です。
飲み足すことに慣れてしまうと、あっという間に限度量を超えてしまうので、絶対にしてはいけない行為だと覚えておきましょう。
また、薬が聞かない体質になる「耐性」がつきやすくなり、もっと強く副作用の重い睡眠導入剤に切り替えなければならなくなる危険性もあります。
副作用や依存が心配な方はサプリメントやハーブティーを利用する
マイスリーは安全だといっても睡眠導入剤ですので、飲み続けることはできれば避けたいものです。
長く使用すればするほど副作用の心配がありますし、依存性にいたってはベンゾジアゼピン系と同等のリスクがあるともいわれています。
そういった点から考えると、依存性や副作用リスクが極めて少ない自然の植物などが原料で作られた「サプリメント」や「ハーブティー」で済ませられるに越したことはないでしょう。
マイスリーは、脳の鎮静物質「GABA(ギャバ)」の働きを促進させることで眠りにつきやすくします。
睡眠に関するサプリには、GABAとはまた違う鎮静物質「セロトニン」を作り出す”トリプトファン”が配合されているものも多く見受けられます。
セロトニンはGABAよりも、さらに睡眠メカニズムに深い関わりのある物質であり、また自律神経失調症そのものにも改善効果が期待できるのです。
また、自律神経やホルモンバランスを整えるハーブが調合されたハーブティーは女性に人気があります。ハーブティーは気持ちを落ち着かせる効果が非常に高いので、心が不安定で眠れないときにもピッタリです。
参考:【徹底解説】MENTハーブティーの特徴や効果、口コミまとめ
マイスリーなどの睡眠導入剤の歴史は古く、近年の薬は安全性を高めたものが多いようです。
しかし、完全に依存性や副作用を取り去ることはできず、やはり「リスクのある薬」であることには違いありません。
「眠れない=睡眠薬」という安易な発想はやめ、根本的に体質を改善できるような方法を探すことが大切です。
〈まとめ〉
- マイスリーは寝付きが悪く精神的症状のある人によく処方される
- マイスリーは5mg錠と10mg錠があり1日10mgまでを守らなければならない
- マイスリーは超短期型で2時間くらいの作用時間
- マイスリーには副作用が起きる可能性がある
- 薬の副作用や依存症が心配な人には「サプリメント」がおすすめ