性格や考え方によってストレス度は変わる!ストレスをためない考え方になるには?
自律神経失調症の原因となるストレスのほとんどは、『自分の考え方の偏りからつくられるもの』だそうです。
考え方の偏りとは、『絶対~でなくてはならない』『~であるべきだ』など、柔軟性の乏しい極端な考え方を言います。
人は思わぬ出来事が起きたときや、求めていたものが手に入らなかったりすることで、ストレスを感じてしまうものです。
ストレスをためやすい性格の人は、心の動きに特徴があり、ストレスをためこまない人とはまったく違う考え方、捉え方をしていることが多いようです。
このページでは、『ストレスをためこんでしまう考え方』や、『ストレスをためない為の解消法』をまとめてみます。
少し知っておくだけでも、考え方や捉え方の偏りを和らげることに繋がりますので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
ストレスをためこみやすい考え方とは?
人は、その人が持っている欲求が、考え方と個性をつくります。
この欲求は生きていく上で大切なものであり、向上心や意欲につながります。
しかし、この欲求の度合いが強すぎたり、依存してしまうと、身の回りに起きる出来事がストレスの原因となってしまうのです。
完全主義
ものごとを完璧にこなそうとするのは良いことですが、ことがうまく運ばなくなるとストレスだらけになってしまいます。
「こんな考え方もあるかも」「まぁいいか」などと、柔軟な考え方も取り入れることが大切です。
コントロール欲求
自分の考えや理念を他人に対して押し付けてしまうタイプです。
「達観」したような錯覚に陥り、周囲がその通りに動かないと気がすみません。
もちろん周囲がすべて思い通りになるはずもありませんから、常にストレスを感じる生活を余儀なくされます。
業績依存
「仕事の業績が人間の価値」だと考える人がいます。
この他にも、家柄や学歴、経済状況など、人が「成功」した部分のみがその人の価値だと考えることも同様です。
業績が悪化した途端にストレスを抱え込んでしまいます。
承認欲求
人から賞賛されることに異様なほど執念を持つ人です。
これが満たされないと自暴自棄になったりすることもあります。
思春期に精神が荒れてしまうのも承認欲求が満たされないことが原因です。
愛情依存
恋愛のパートナー、家族、友人などから受ける愛情の実感を常に得られないと満足できない人は、過度に周囲の「本心」を探るような見方をし、不安がつきまとっています。
勘違いや考えすぎで妄想的になりやすく、ストレスの塊になりやすい考え方です。
報酬欲求
自分がした労力を強く記憶してこだわり、それなりの対価が得られないと満足しない考え方です。
他人の努力も認めますが、社会は努力したものだけが成功するほどシンプルでないために、会社や周囲に対して不平不満を持ちやすく、トラブルも起きていないのにストレスを作り出してしまいます。
ストレスをためないようにするには?
ストレスをためこみやすい性格や考え方というのは適度であれば努力の源となりますが、状況にそぐわない状態になると、どんどん考え方の方向性がおかしくなっていき、挙句の果てには「妄想」と思われるような発想をしはじめます。
こうならないためには自分の考え方を「管理」したり、心身を定期的にリフレッシュさせる必要があります。
うつ病やパニック障害、自律神経失調症の改善に効果的な自律神経失調症を自分で治すには~おすすめの改善法3選~や自分でできるリラックス法を取り入れて、ストレスの解消を試みましょう。
日記をつけて自分の考え方に「感想」を付け加える
自分の心を縛ってしまう考え方は、長年生きてきた時間の蓄積であり、無意識に感情として湧き上がり、どうしても「客観的」には見られないものです。
それを日記として文字にすることで、第三者として自分の考えを見ることができるようになります。
ストレスの原因となる悩みや不満な出来事などを日記に書き、上記の「ストレスをためこみやすい考え方」に当てはまっていないか検証してみましょう。
そして、その日記を読みなおして自分なりの「感想」を書き込むのです。
例:
「今日は上司が全く口をきいてくれなかった。何か気に障ることでもしてしまったのか?それとも自分は期待されていないのか?」
これは前述の「愛情依存」「業績依存」「報酬依存」などに当てはまります。
この考え方の偏りに気づいたらそれを自分で指摘し、
感想:
「自分は人から褒められることばかりを欲している。上司は忙しかっただけかもしれない。」
と感想を書き込み、自分の考えの偏りと欲求の強さを自覚するのです。
最初は少し難しく思うかもしれませんが、毎日続けることによって自分がいかに「自分の殻の中でもがいていた」かが自覚できるようになります。
医療現場での「認知行動療法」は医師・カウンセラーの助言の元にこういったことを綿密に行い、考え方の偏りを矯正していく作業をします。
「何も考えない」自分だけの時間をつくる
ストレスによって自律神経に障害が現れるのは、「ストレスが持続」した場合です。
ストレス性の自律神経失調症になる人は、仕事中はもちろん、通勤時間、帰宅してから、そして就寝前までずっと悩みの原因に心を奪われたままになり、一日中ストレス対峙しているのです。
こうならないためには「自分だけの時間」を満喫して、ストレスの原因から「避難する時間」をつくることが大切です。
晩酌などもその一つと言えますが、アルコールは別の健康被害を及ぼすことにもなりかねませんので、大好きな趣味をしてもいいですし、長時間の入浴でもかまいません。
とくに効果的なのは体操やスポーツ、ジョギング、ウォーキングなどです。
体を使うときには思ったい以上に神経や意識を「動きに集中」させているもので、その間は悩み事から「避難」しているのです。
悩み事は「一度離れると思い出しにくい」という性質があり、軽度のものであれば「なんで悩んでいたの?」と思い直せることもあります。
帰宅してからの数時間、自分だけの時間を大切にすることでメンタル面での「人間ドック」を行いましょう。
おわりに
考え方の偏りがストレスをつくりあげ、徐々に神経を蝕んだ結果訪れるのが、うつ病や自律神経失調症です。
その根本的な原因は「考え方の偏り」と「自ら作り上げたストレスの蓄積」です。
こまめに自分の性格をチェック、管理しながら、同時にためこまないように日々解消してやることが大切と言えます。