家庭のストレス【育児、反抗期、離婚】から自律神経失調症になるケース

ストレスは自律神経失調症の原因の中では最も多いものです。

職場や学校での人間関係や仕事・学業の悩み、過労による精神的なダメージなど、心と神経にダメージを与えるものは数知れず存在します。

しかし、ストレスの原因は職場や学校だけではありません。

心を落ち着ける「癒やしの場」であるはずの我が家であっても、ストレスが蓄積される要素はたくさんあるのです。

家庭を守る主婦が自分の家庭でストレスを受ける場合、外で他人から受けるものよりも大きなダメージを受けることになります。

その理由は「逃げ場が無い」ことです。

癒やしの場、プライベートな空間である家庭は見方を変えれば「閉鎖的な場所」でもあります。
主婦は「外と中」を使い分けることが許されず、気を抜く場所さえつくることができないのです。

育児は主婦にとって危険な期間?

念願の赤ちゃんを授かって喜ばない夫婦はいないでしょう。

しかし、愛する我が子と夫のために頑張っていたつもりが、知らず知らずのうちにストレスが溜まり、自律神経失調症になるケースもあります。

授乳、おむつの世話、延々と続く寝不足、非協力的な夫への不満など、ひとりの赤ちゃんを育てることで多くのストレスの原因を呼びこむのです。

また産後はホルモンバランスが安定せずに常に体調は崩れがちな時期です。

調子の悪い体でいつも以上に頑張らなくてはならないのですから、抱えきれないほどの重圧を感じ神経を蝕むことになるのです。

対策記事:意識的に休むようにする~リラックスを心がけてストレス対策~

子供の反抗期は一世一代の大峠

自我が芽生え始めた人間の子供には必ずといっていいほど「反抗期」が訪れます。
場合によっては家庭に険悪な雰囲気が流れ、爆弾を抱えたような生活になることもあるでしょう。

しかし、子供の方もまだ未成熟な心と身体で、必至にもがきながら成長期独特の不安定さと闘う最中なのです。

愛する我が子が変貌する姿に強いショックを受け、心配に胸を焦がされ、しかも逃げ場のない家庭内で気の休まる時間がない状態が続きます。

こうした長期間に及ぶストレスで自律神経のバランスを崩してしまうケースも少なくないようです。

ほとんどの子供はこうした反抗期を乗り越えて立派に大人になります。

逆に反抗期が訪れずに大人になった人には精神が未成熟になるケースが多く、問題としてはそちらのほうが深刻です。

ですから「これはなんとしても乗り越えなければいけない過程だ」と覚悟し、うまくストレスをコントロールしなければいけません。

子供の反抗期は一世一代の大峠なのです。

離婚から受ける精神的ダメージは計り知れない

家庭内にも多くのストレスの原因があると書きましたが、それを失ってしまう「離婚」からくるダメージも大きいものです。

喪失感、後悔、怒り、自己嫌悪など、これらは精神に悪影響を及ぼすものばかり・・そのとき、脳内は大変な混乱状態になります。

いくつものネガティブな思考を処理するために脳内ホルモンは緊急事態に陥り、強い不安や緊張を感じ続けるうちに自律神経のはたらきが壊れてしまうのです。

現実面では離婚の処理や引っ越し、周囲の人間関係に離婚を知らせたり、多くの整理することで忙しくなります。

人の行動は「報酬」があるからこそ苦痛に耐えて努力する性質があります。

お金、出世、恋愛の成就、おいしい食事、お酒、夢を叶える、出産など、念頭に「報酬」があることで脳内にはドーパミンという快楽ホルモンが分泌されて辛さを忘れられるのです。

離婚処理の忙しさの先に報酬はありませんので、大して手間のかからないようなことであっても大きな苦痛を感じてしまいます。

どこかで割り切ったり、新しい道を見つけて再スタートでもしないと、自律神経失調症だけでは済まされない事態になる可能性も考えられます。

おわりに

閉鎖的な一面をもつ「家庭」という場所を長く円滑に維持するには、あるていどのおおらかさも必要なのかもしれません。
人間関係は「映し鏡」のようなもの・・

ストレスを抱えてイライラを募らせていては、家族の方の心理にも悪影響を与えかねません。
日々のメンタルケアを心がけ、細かなストレス対策をすることが大切です。



サブコンテンツ