不安感からくる息苦しさや動悸の原因と改善策

何かの出来事をきっかけに不安感におそわれることはありますが、特に思い当たることがなくても、漠然とした不安感や憂鬱感に悩まされることがあります。

身体にあらわれる症状としては、

  • 呼吸が苦しくなる
  • 心臓の鼓動が早くなる
  • 心臓がバクバクして息苦しい

 

などが挙げられます。

このとき、このまま倒れてしまわないか?またなるのではないか?など、動揺してパニック状態になることもありますが、この症状が慢性化して悪循環に陥ると、『パニック障害』と呼ばれる「不安障害」の一種を引き起こすこともあります。

不安感や恐怖感

動悸・息苦しさ

動揺・パニック

「またなったらどうしよう」

この一連の流れが『習慣』になってしまう場合もあり、不安が起きること自体に恐怖を感じてその状態を自ら誘発してしまうこともあるようです。特に、物事を考えすぎてしまったり、ネガティブに捉えてしまう傾向がある方が陥りがちだと考えられています。

過呼吸やパニック症状が出るケース│原因や具体的な症状は?



敏感になりすぎてはいないか?

もともと人間には、危険回避の機能が備わっています。不安と恐怖を感じた時に体が硬直して集中力が増し、速やかに行動できるように血圧と心拍数を上げるのです。

不意に大きな音がした時などにもこの機能は作動しますが、これは正しい反応と言えます。

こういった危機的な事態が起きていないにもかかわらず不安を感じるのは、常に何らかのストレスを抱えていて、危険を察知するセンサーが敏感になりすぎてしまっていることが原因だと考えられます。

これは不安の本質とも言えるでしょう。

精神的な『ゆとり』がなくなることが不安障害の原因

不安障害の原因は一度起きた事(失敗やトラブルなど)に対して記憶が鮮明に残り「また起きるんじゃないか?」という予期不安が大きなストレスになり、毎日の生活の中で自ら精神的な緊張感を生み出してしまうというものです。

人間はストレスが強くかかった時に、それを打ち消す『セロトニン』という脳内物質を出します。あまりに強いストレスを受けたり長期間にわたってストレス状態が続くと、セロトニンの消費が激しくなり、分泌が追い付かず不足しがちになります。

セロトニンは精神の安定を保つためには欠かせないものであり、不足すると以下のような症状を引き起こします。

  • イライラ
  • 不安感
  • 緊張しやすい
  • 動悸
  • 憂鬱
  • 疲れやすい
  • 焦燥感

そのため、「最近不安や緊張を感じやすくなった」「イライラしやすくなった」という方はセロトニン不足に陥っている可能性があります。

セロトニンは、サプリメントの活用などで分泌を助けることができます。管理人自身、セロトニンを意識した生活を送るようになってから上記のような精神症状がかなり改善され大変驚きました。セロトニンについては以下の記事で詳しく書いていますので興味のある方は参考にしてみてください。

➡セロトニン不足に!不安・憂鬱・緊張・ストレスのためのサプリ

「こだわり」や「制限」を持ちすぎると自分を追い込むことに

戦争体験者には、精神を病んでしまい何も無い時にでも突然不安や恐怖を感じたりする人が多くいるそうです。

これは、日常的に危機に面して生活していたことで精神的な許容範囲を越えてしまったことからくるトラウマの症状(PTSD)です。たとえば自分の中に「これだけは許せない」、「これはやらなければいけない」などというルールのようなものを多く作りすぎると、戦争体験に近い精神状態を作り上げてしまうことがあります。

「これはこうしなければいけない」という強いこだわりは大きなストレスになる危険性を秘めていますので、自分に課したタブーや制限をできるだけ排除し、物事を柔軟に捉えるようにしたいところです。

不安感からくる動悸・息苦しさの改善法

考え方・物事の捉え方を変える

心因的なことが原因なら考え方を変えることが根本解決になります。

気を穏やかに持って「失敗してもかまわない」「このくらいまぁいいか」「恥をかいても良い」などの柔軟な考え方を持ち、自発的なストレスを作ることをやめる努力をすることが大切です。

視野を広くもつことで、自分に対してだけでなく、他人に対するストレスも大幅に減らすことができます。

完璧を求めすぎず柔軟な考えを持つと人間関係は楽になる


外的なストレス発散に頼りすぎない

嫌な事があった時や、リラックスしたいとき、やる気を出したい時などに外的なもの(タバコ、カフェイン、アルコール、飲食)に頼りすぎてしまうと、ストレスに対する自己治癒力が弱くなっていきます。

このような「依存」によって自らストレスに対する耐性を弱くしてしまっていることがあれば、その習慣をやめることも必要になってきます。

またこういった刺激物は自律神経のひとつである「交感神経」を刺激し、動悸や不安感、息苦しさの原因ともなりますので、症状改善のためにはできる限り避ける必要があります。

【徹底解説】自律神経とコーヒー・カフェインの関係。安全な飲み方や代わりになる飲み物をご紹介

「リラックス」や「精神安定」作用のある栄養素を摂取する

食品から摂る栄養には、気分を鎮めてストレスを緩和する成分を含むものもいくつかあります。

ビタミンB類やアミノ酸を食事やサプリメントでできるだけ摂取し、規則正しい生活をしてストレスを貯めこまない生活習慣を心がけましょう。

➡【動悸・不安感】でお悩みの方へ│おすすめのセロトニンサプリメント

ストレスに強くなる「ビタミンB群」を摂取して精神疾患を予防しよう

➡精神疾患や不眠症の改善に欠かせない【アミノ酸】

突発的な不安・恐怖の対処法

突然湧き起こる不安や恐怖をしずめるためには、以下のような対処法が有効だとされています。

  • 大きく深呼吸する(息を吐くことに集中するとリラックスできる)
  • 「これはストレスからくる誤作動の恐怖を感じているだけ」と考える
  • 「この不安で死ぬことは無い」と考える
  • 不安や恐怖を感じたときの様子や気持ちを紙に書きだし、頭の中を整理する
  • まったく違うことに意識を向ける

 

不安感や恐怖、パニック状態は、乗り越えるごとに自信がつき、習慣化から開放されていきます。そのため、いきなり完治を目指すのではなく、1つ1つの不安や恐怖を乗り越えることに意識を集中させることが大切です。

睡眠不足が動悸や不安の原因になる場合もある

不安障害のメカニズムは複雑で人により原因も様々です。多くはストレスから引き起こされますが、「睡眠不足」が動悸や不安の原因になる場合もあります。

睡眠不足が動悸の原因になる理由と効果的な改善方法

【まとめ】

近年このような症状を訴える方が急増しているそうです。なかなか症状が改善されない時は心療内科や精神科へ足を運び、専門家に診てもらう勇気を持ちましょう。

不安は社会生活にも影響を及ぼすことにもなる可能性があります。症状を長引かせない為にも、早期治療を心掛けたいものです。



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