骨盤や背骨の歪みが不調の原因になっている場合もある

自律神経は人体の生命機能のあらゆる部分に関わっていますので、自律神経失調症になる原因も広範囲に及びます。

「骨盤」や「背骨」の歪みもまた自律神経に影響を与えるものとされています。

人体の「骨」は、ただ体を支えているだけでなく、血液をつくったり需要な神経の通り道になっていたりと、その役割は非常に大きなものです。

そのため、骨盤や背骨が歪んでしまったことで様々な不調を訴える方も少なくないようです。

今回は、こういった心身の不調と骨盤・背骨について深く掘り下げてみました。

骨盤や背骨の歪みが起こる原因

骨盤や背骨に歪みが現れる原因には5つのパターンが考えられます。

  • 日常の動きの癖
  • 姿勢の悪さ
  • 不適切な寝具の使用(ベッド・枕など)
  • 運動不足による筋力不足
  • 栄養不足

 

おおまかに説明すると、①~③は長期間不適切な状態を骨盤や背骨に与えることで、骨や軟骨が変形してしまう状態です。

パソコン・スマホの使いすぎで骨盤が歪むこともあります。

パソコン・スマホのやりすぎは自律神経に悪影響を及ぼす│その理由と対策は

また、骨は骨だけで体を支えているのではなく、筋肉の補助が必要です。そのため、運動不足によって筋力が低下すると、過度に骨に力が加わって歪みができることもあります。

⑤の栄養不足も、骨に深刻な悪影響を与えます。

骨はカルシウムなどのミネラルを多く必要としますから、食生活が悪化したり、ストレスでたくさんのカルシウムを消費すると骨のつくりそのもが弱くなってしまいます。

骨盤や背骨の歪みによってもたらされる弊害

骨盤を含む背骨の中には生命維持のために重要な神経節が通っており、尾てい骨を最終点として脳髄にまで貫かれていて、さまざま情報を送受信しています。

接続されている脳髄部分には自律神経もつながっていることから、影響を与え合っています。そのため、骨盤や背骨が歪んだだけでも、自律神経を伝っていろんな弊害が現れることがあります。

  • 自律神経失調症
  • うつ病
  • 精神疾患全般
  • 更年期障害の悪化
  • 肩こり、腰痛
  • 頭痛、めまい
  • 不妊症、PMS、生理痛
  • 不眠症

 

骨の歪みによって、心と体の両方を不健康な状態にしてしまう可能性があると考えられます。

骨盤や背骨の歪みの矯正に効果的な方法5選

骨盤や背骨の歪みを矯正するには、物理的な方法と体質を変える方法があります。

今流行の「骨盤矯正」も効果はありますが、施術のみではすぐに元に戻ってしまうことが多いため、整体師も患者の毎日の改善努力を呼びかけることが多いそうです。

以下が、骨盤と背骨の歪みを矯正する5つの効果的な方法です。

  1. 常日頃から猫背に気をつけて、左右に偏るクセを治す
  2. 「セロトニン」の分泌を促す(朝の散歩や座禅、トリプトファンの摂取でセロトニンが増えると「抗重力筋」という体を支える筋肉群が発達して姿勢がよくなる)
  3. 枕や敷布団を自分の体型に合ったものに変える
  4. 骨の原料となるミネラル・アミノ酸をしっかりと摂る
  5. 軽い筋トレやウォーキングで筋肉量をアップする

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ストレスを溜めない生活を心がけることも大切

まずは物理的に悪い姿勢を維持しないことや、6~8時間以上もの間、体を預ける寝具を適切なものに変えることが大切です。

また「姿勢」に関していえば、脳内神経伝達物質の「セロトニン」が不足することで、地球の重力に対抗するために備わっている筋肉「抗重力筋」が弱くなり、骨に負荷がかかってしまいます。

抗重力筋が発達していれば、筋肉量が少ない高齢者でも背筋が通って姿勢が良いと言われています。

食事に関しては「骨の原料」を不足させないこと「セロトニン」を不足させないことの両方に対して効果が期待できます。

おわりに

骨盤や背骨の歪みが、どれほど自律神経に悪影響を与えるかがご理解いただけたと思います。

背骨や骨盤は大切な人体の器官ですので、理由のわからない疾病の隠れた原因となっていることもあるようです。

もし自律神経失調症に苦んでいて、ストレスや生活習慣に問題がない人は、「骨盤の歪み」を疑ってみる価値はあると思います。

この記事のまとめ

  • 骨盤や背骨の歪みは物理的なものと栄養的なものが原因になる
  • 骨盤と背骨の歪みから心と体の両方に悪い症状が現れる
  • 「姿勢を良くする」「寝具を適切なものに変える」「骨の原料になる栄養を摂る」「ストレスを溜めない」ことなど6つの方法で歪みを改善できる


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