仕事中に気分が不安定になりやすいのはなぜ?原因・症状・改善法まとめ

自律神経失調症の症状は、職場や仕事の影響を受けることが多いようです。

家にいるときよりも職場にいるときの方が、気分が不安定になりやすいのはなぜなのでしょうか?

こういった症状を「大したことはない」「気のせいだ」と放置していると、気づかないうちに自律神経が乱れ、さまざまな症状を引き起こす恐れがあります。

そうなる前に、仕事中に感じる精神の不安定の原因や、その対処法などを知っておくことが大切です。

仕事中に起こりやすい気分不安定の症状

自律神経失調症の症状は、特定のシチュエーションでのみ起きるようなケースもあります。

家では起きないような体の変化が仕事中にのみ起きるのであれば、仕事でのストレスが原因になっている可能性は高いといえるでしょう。

以下のような症状が、仕事中にのみ現れることはないでしょうか?

〈仕事中に起きやすい自律神経失調症の症状〉

  • 動悸が激しくなる
  • 胸が締め付けられるように感じる、苦しい
  • モヤモヤとした気持ち悪さ
  • 食欲がない
  • 胃痛がする
  • 下痢や便秘をする
  • ガスが貯まる
  • 手足にしびれを感じる
  • 異様な冷えや暑さを感じることがある
  • 強い不安を感じる
  • 上司や同僚を見るだけで平常心でいられなくなる
  • 無性にイライラしたり気分が落ち込むことがある

自律神経のバランスが乱れると、肉体と精神の両方に何らかの影響が現れ、上記のような症状が現れることがあります。これが慢性化した状態が自律神経失調症です。

「便秘」「下痢」「ガス」などは、一見自律神経に関係がないように思われますが、精神や神経と大腸の動きは非常に密接なつながりを持っているので、自律神経失調症の人はお腹の調子が悪くなりやすいといえます

仕事中の気分不安定はストレスによる自律神経の乱れが関係している

身体の「温度調整」「消化器官」「血流」「心臓の動き」などは、自律神経によってコントロールされていることを考えれば、さまざまな症状が出やすいことは理解できるでしょう。

そして、自律神経失調症は「交感神経の高まりの限度」を超えてしまうことで発症しやすくなります。

とくに仕事中は、

  • 他人と接する機会が多い
  • 責任がある
  • 評価がある
  • ノルマがある
  • やりたくないこともやらなくてはならない
  • 時間制限がある

など、自宅で過ごしているときよりも「ストレス」を感じやすい状態です。

ストレスが交感神経を強く刺激するので、自律神経失調症にかかっている人は健康な人よりも影響を強く受けてしまうのです。

この「交感神経」と逆の性質を持つ「副交感神経」をバランスよく働かせることで、心身を健康に保つことができます。

自律神経失調症は、この2つの神経のバランスが乱れることが関係し、そこに仕事のストレスが加わることで症状を悪化させてしまいます。

自律神経を整え、仕事中の気分を安定させるためにできること

 

自律神経を整えて精神を安定させるためには、職種がどのようなものであっても、まずはリラックスを意識することが大切です。

以下に効果的な方法試してみましょう。

帰宅後は仕事のことを考えない(仕事とプライベートは切り離す)

自律神経失調症は、心身の「オンとオフ」が切り替わりにくくなる疾患です。

これは、メリハリのない生活をしている人は自律神経失調症にかかりやすいともいえます。

人には「活動」だけではなく、「休息」が不可欠です。

頑張りすぎる生真面目な人ほど、自律神経失調症になりやすいのはこのためなのです。

仕事を家にまで持ちこむことで、自律神経のバランスが乱れている人は「仕事とプライベートを切り離す」ことで症状を軽減させることができます。

これは、極度の緊張にさらされるトップアスリートも実行している方法だそうです。強い緊張感に負けないためには、いかに「リラックスする時間を長く取るか」が大切になってきます。

会社を一歩出たら、仕事のことではなく、意識的にプライベートを充実させることを考えるようにしましょう。

スマホは見ない。その分リラックス・癒しに時間を充てる

急激に普及した「スマホ」は、社会人の方ならば大半の方が所持してます。スマホは仕事でも使いますが、ゲームやSNSなどの娯楽として利用する方も多いでしょう。

確かにスマホは娯楽の一つですが、使い方次第では”大きな落とし穴”があることも忘れてはなりません。

スマホの画面からは「ブルーライト」という、脳と自律神経を刺激して興奮させてしまう性質の光線が発せられています。

ゲームやSNS、または動画を見るなど、内容的には楽しいものであっても、脳と自律神経はリラックスできないどころか、反対に強い興奮状態に陥ってしまうのです。

ですから、自律神経失調症の症状が出ている人は、スマホの使いすぎは厳禁だといえます。

日中のストレスによって、興奮してダメージを負った心と身体を癒やしてあげるには、次のようなリラックス法が最適です。

  • ハーブティー
  • アロマ
  • ゆっくりと湯船に浸かる入浴

これらの方法は、気分をやわらげ、自律神経を一気に「休息モード」に切り替えてくれます。

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女性はホルモンバランスを整えることも大切

自律神経失調症は、男女で原因が違う場合もあります。

女性は月経や妊娠・出産・更年期などに「ホルモンバランス」が大きく変わることで、自律神経にも悪影響が現れることがあります。

生理不順やPMS(月経前症候群)のある人の多くに自律神経の乱れが現れやすく、更年期の女性ならばさらにその比率は多くなります。

ホルモンバランスが原因で起きる自律神経失調症に関しては、通常のリラックス法よりも「漢方薬」を利用し、肉体的な体質改善をする方が効果的なケースがあります。

  • 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • 加味逍遙散(かみしょうようさん)
  • 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

こうした漢方は、女性の不調を緩和する効果が期待でき、根本的な体質改善に役立ちます。

今では錠剤で飲みやすいタイプの漢方も売られていますので、より日常に取り入れやすくなっています。安心して試せる漢方は以下の記事でご紹介していますので、興味のある方はご覧ください。

自律神経やホルモンバランスの乱れの改善に役立つ漢方療法│おすすめの漢方はどれ?

 

1日のうちで、最もストレスの受けやすい仕事中に症状が現れ始めたら、それは自律神経失調症の改善を考えなくてはならないタイミングかもしれません。

ストレス障害の多い日本の現代社会には、改善効果の高いサプリメントなどもたくさん販売されているので、積極的に試してみると良いでしょう。

〈まとめ〉

  • 仕事中に起きる気分の不安定をチェックしてみましょう!
  • 仕事中に受ける”ストレス”が自律神経失調症の症状を引き起こす原因
  • 帰宅後に仕事のことを忘れてプライベートを切り離すことが大切
  • スマホは脳と自律神経を興奮させるので控えたほうが良い
  • 女性の自律神経には「漢方薬」が効果的な場合も多い


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