自律神経失調症の治療に欠かせない『セロトニン』│増えるメリット・減るデメリット・増やし方など

人の脳内に存在する神経伝達物質のひとつに、『セロトニン』があります。

セロトニンは、ストレス症状や精神疾患と深い関わりがあることがわかっており、セロトニンの分泌量によって『こころの調子』は大きく左右されます。

  • 最近うまく眠れない
  • ストレスが増えた
  • 疲労感やダルさが続いている
  • イライラする
  • 不安感、緊張、ゆううつを感じる

このような症状に悩まされている場合は、セロトニンの不足が原因になっている可能性があるのです。

心当たりがある方は、セロトニンの特徴を知ることで症状改善に役立てることができるかもしれません。

この記事では、

  • 「自律神経」と「セロトニン」
  • セロトニンが増えることのメリット
  • セロトニンが減ることのデメリット
  • セロトニンの増やし方

などについて解説していきます。

なかなか聞きなれない言葉が多いかと思いますが、できるだけわかりやすく説明させていただきますのでぜひ参考にしてみてください。

「自律神経」ついて抑えておきたいポイント

「自律神経」とは、脳からの指令を全身に伝達する神経のことで、「交感神経」「副交感神経」の2つがあります。

  • 交感神経⇒ストレス(興奮・緊張)したときに働く神経(通常は日中働くことが多い)
  • 副交感神経⇒リラックスしているときに働く神経(通常は夜寝る前に働くことが多い)

この2つの神経は絶妙なバランスで働いており、精神の安定に重要な役割を果たしています。

よく「自律神経が乱れる」「自律神経のバランスが崩れる」などと言いますが、主に興奮・緊張状態である「交感神経ばかりが働いてしまう」ことを言います。

自律神経は、主に強いストレスが長期間加わることで乱れやすくなります。

こういった状態を放置しておくと、夜眠る前になっても交感神経が優位になったままになり、「いつまで経っても眠気がこない」という現象を起こすこともあります。

これが自律神経失調症による不眠症の正体です。

【眠れない・眠りが浅い】などの不眠症状~原因と改善方法~

また不眠症以外にも、

  • 肩こり・首こり
  • 神経過敏
  • 緊張・不安を感じやすい
  • たちくらみ・めまい
  • 暑くもないのに汗がでる
  • 動悸・息苦しさ
  • 焦燥感・ふるえ
  • などの症状も引き起こしやすくなります。

    「神経伝達物質」について抑えておきたいポイント

    脳内には、60種類以上の神経伝達物質が存在し、約20種類の働きが解明されています。

    人の感情や行動を大きく左右する神経伝達物質に「ドーパミン」・「ノルアドレナリン」・「セロトニン」がありますが、これらは「モノアミン神経伝達物質」と呼ばれており、自律神経に大きく影響を及ぼすものとして知られています。

    自律神経失調症は、これらの神経伝達物質の異常分泌、またはバランスの乱れによっても引き起こされ、この部分を調整することも症状改善には大切なこととされています。

    【ドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニンの役割】

    ドーパミンは「快楽物質」

    ドーパミンが分泌されると気分が高揚し幸福感が得られます。

    しかしドーパミンは心身に活動を促す性質ですので、あまりに長期間分泌され続けると疲労し、身体のあちこちに不調が現れます。

    ノルアドレナリンは「闘争と逃避」

    ノルアドレナリンは人が危険や驚愕するような状況になった時に危険回避行動を速やかにとれるように分泌されます。このとき、交感神経を強く刺激します。

    そしてドーパミンとノルアドレナリンは密接に干渉し合い、片方が刺激されるともう片方も活性化するという性質があります。

    セロトニンは「抑制と調整」

    上記2つの物質の働きを抑制してブレーキをかけるのがセロトニンの役割で、この2つ以外の神経伝達物質のコントロールもセロトニンが担っていると言われています。

    神経伝達物質は体内で生成されますが、限りがあるものであり、放出を続けるといつかは枯渇してしまいます。

    その証拠に、過去のトラウマによる緊張や不安、不安神経症、パニック障害などの症状がある人は交感神経が優位な状態が長期間続いていますが、これを抑えるために使われたセロトニンが大量に尿から検出されるようです。

    セロトニンが増えることのメリット

    • 精神が安定する
    • 質の高い睡眠がとれる
    • 集中力・記憶力の向上
    • やる気の向上
    • 幸福感が高まる

     

    セロトニンが減ることのデメリット

    • 神経が過敏になる
    • 不安や緊張を感じやすくなる
    • 眠れない、熟睡できないなどの不眠症状がでる
    • 集中できなくなる
    • 落ち込みや倦怠感が起こる

     

    【セロトニン不足と自律神経失調症の関係】

    自律神経が乱れると、何らかの理由でドーパミンとノルアドレナリンが脳内で活躍し続け、心も体も活動を続けるために交感神経に活動信号を送り続けます。

    休息をすることを忘れてしまった心身は悲鳴を上げ、神経伝達物質の分泌とそれを受け取る受容体にも異常が現れます。

    こうした状態では、セロトニンを十分に満たすことは容易ではありません。

    まずは、自律神経やセロトニンの働きを正常にするために、毎日のストレスケアを欠かさないことが大切です。

    最近ではストレスケアに役立つドリンクサプリも売られていますので、こうしたものを上手に活用するのも賢い方法です。

    セロトニンはトリプトファンを原料に作られますので、『マインドガードDX』のようなトリプトファンが豊富に含まれているドリンクサプリを利用するとよいでしょう。

    詳細記事:マインドガードDXを飲んでどうなった?効果(心身の変化)とメリットデメリットまとめ

     

    また、呼吸法などさまざまなリラクゼーションでもセロトニンは活性化します。こういった対処法によりセロトニンの分泌を助け、副交感神経(リラックスの役割)に信号を多く送ることができます。

    セロトニンの増やし方

    セロトニンの効果的な増やし方は他にもいくつかありますので、以下の記事を参考にしてみてください。

    【おわりに】

    自律神経失調症などの精神的な疾患は、交感神経が優位になり過ぎて副交感神経が弱まることで発症することが多いようです。

    また、ストレスにより内蔵の働きが悪くなることで諸症状として現われます。

    原因の多くはセロトニンの不足になりますが、細かく分けると以下の3つのパターンがあります。

    1. ドーパミン・ノルアドレナリンの放出量が多く、セロトニンの消費が著しいために欠乏する。
    2. セロトニンの原料をうまく補えるような正しい食事が摂取できていない。
    3. セロトニンを活性化するような、正しい生活リズムがとれていない、または休息不足、休息の仕方が悪い

    上記3つの項目に注意して日常生活を送ることで、自律神経失調症を防ぐことに繋がりますので、ぜひ試してみてください。



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