心を落ち着かせてリラックス状態に導く6つの方法

心を落ち着かせる

自律神経の乱れを改善するには「心を落ち着かせること」が大切です。

心の波は自律神経から脳に伝達され、そしてそのゆがみは全身に影響します。

”心の状態”こそが、自律神経失調症改善のカギだともいえるのです。

現在では、ストレスによって病気になる人が多く、その対処法としてさまざまなテクニックが知られています。

ここでは、自律神経失調症を克服するための、「心を落ち着かせてリラックスする方法」に焦点をあて、具体的なやり方を解説しています。

心を落ち着かせてリラックス状態に導く6つの方法

数多くあるリラックス法から、初心者でもすぐに始められるものを6つピックアップしました。

①瞑想、ヨガ

自律神経失調症は、脳の神経伝達物質「セロトニン」が不足したり、活動が弱まることも発症する原因だと考えられています。

最新の脳科学では、瞑想をすることによってセロトニンを分泌する「セロトニン神経」が鍛えられ、自律神経失調症を始めとする、多くの精神疾患の改善に役立つことが分かっています。

”瞑想”というと少し難しいイメージがありますが、実際には誰でも簡単に行うことができます。

半目か完全に目をつむった状態で呼吸を整えるだけでも十分に効果が得られます。

気を付けるべきことは、頭で何を考えるかといったことではなく、「呼吸に意識を向けること」です。

「5秒で息を吸い、5秒息を止める、10秒で吐く」といった、自分がやりやすいリズムを決めて、心の中で数をカウントしましょう。

姿勢は座っていても立っていてもかまいません。ただし、途中で寝てしまっては意味がないので、横たわってするのは避けましょう。

 

日本に「座禅」として渡来した瞑想の発祥は、インドの「ヨガ」だと言われています。

ヨガはアクロバティックなポーズにばかり目が行きがちですが、その内容の深い部分はやはり「瞑想」なのです。

ヨガは、更年期障害や自律神経失調症など、現代医学でもなかなか太刀打ちできない症状にも効果が期待できます。

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②飲み物・食べ物

自律神経失調症の原因である「ストレス」は、その人が”ふだん何を摂取しているか?”によっても受け方が違ってきます。

栄養素の中には、ストレスに対抗してくれるようなビタミンやβカロテン・ポリフェノールなどがありますし、幸福を感じるために重要な脳の神経伝達物質の材料になるような成分もたくさん含まれています。

とくに、先ほどから何度か出て来る「セロトニン」は”トリプトファン”というアミノ酸を原料として体内で作られるので、これが不足してしまえば自律神経も健康ではいられません。

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ストレスに囲まれて生活する私たち日本人は、セロトニンも消費されやすいので、トリプトファンの摂取は強く推奨されているのです。

ただし、ストレスによって足りなくなったトリプトファンを、すべて食事で補うのは簡単なことではありません。

最近では品質の高いサプリメントやドリンクなどが販売されているので、そういったものを利用することをおすすめします。

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また、「飲み物」にも注意が必要です。とくに、アルコールやカフェインが含まれているものの摂りすぎには注意しましょう。

自律神経失調症は、交感神経が高ぶる状態が続くことで起きる症候群であり、アルコールやカフェインによる交感神経刺激作用が加われば、悪化することもあります。

できるだけお酒を控えるのと同時に、コーヒーや紅茶、緑茶などのカフェインも避けるようにしましょう。

最近では、自律神経の調整に役立つハーブティーも売られていますので、そういったものを代替として活用することで本当のリラックスタイムを味わうことができるようになります。

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③音楽

音楽は、その種類によって効果も違いますが、人の「気分と神経」に強く働きかける性質があります。

自分の好きなポップスミュージックなどでも効果は十分に期待できます。

自律神経が乱れると、精神状態を切り替えてリラックスモードにする力が弱まってしまいますが、音楽の力によってそれを補うような効果が期待できます。

最近では、「ヒーリング系」「癒し系」の音楽や音源もたくさん販売されています。

「バイノーラルビート」や「ピンクノイズ」「1/fゆらぎ」といった特殊な周波数を持つ音が収録され、それらは脳波に直接作用してリラックス状態に誘導してくれる優れたリラックスサウンドなのです。

荒ぶった心を鎮めて落ち着かせるためにも、こういった音楽は効果的です。

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④呼吸法

先ほどの「瞑想」の部分でも触れた「呼吸法」には、じつに多くの方法が存在します。

ここで解説をするのは、家でじっくりと瞑想している時間がない場合のための「腹式呼吸」です。

職場や学校など、家以外の場所でストレスを受けることが多いはずです。そんなときに、怒りや悲しみといったネガティブな感情を引きずらないために、その場でケアしてしまえるのが「呼吸法」のメリットです。

「たんなる呼吸・・・」と思われるかもしれませんが、唯一自律神経をコントロールできる効果的なリラックス方法です。

人間関係などで腹が立ち、つい口走ってしまったことが、後々尾を引いて関係を悪化させることもめずらしくはないでしょう。

呼吸法は、そのボーダーラインを超えないための応急処置として役立つのです。

「複式呼吸」は、ストレス社会と言われる現代においても広く活用することができます。

-腹式呼吸の方法-

  • 1.息を完全に吐き切る
  • 2.息を吸うのではなく”自然に入ってくる”イメージでお腹の部分に「息を落とす」ように吸い込む
  • 3.また完全に息を吐き切る

 

大体の目安としては「息を吐く=10秒」「息を吸う=5秒」くらいが良いでしょう。

息を吐くことに意識を向けることで、心を落ち着かせてリラックス状態へ導くことができます。

⑤読書

「読書」も人にリラックスをもたらしてくれる良い方法です。

漫画でも雑誌でも一定の効果はあるようですが、おすすめなのは「小説」などの物語です。

小説は、文字だけで表現されていて、読者は自分の頭の中で「ビジョン」を思い浮かべます。この行為が人の情緒に、高いリラックス効果をもたらしてくれるのです。

ストレスや悩みに包まれると、頭の中で良くないことを繰り返し思い浮かべてしまった経験は誰しもあるはずです。

小説の文字を追い、頭の中で浮かべる”ビジョン”の場所こそが、悩みやストレスによって考える”ネガティブな思い”を思い浮かべる場所なのです。

この想像をする脳の部位は、一度にいくつものことを思い浮かべることはできません。

ですから、小説を読んだときに起こる「ビジョン」で埋め尽くしている間は、悪い発想から開放されやすくなると考えられています。

⑥ツボ押し

漢方薬と並んで東洋医学の代表的な施術法である「ツボ押し」の中にも、心を落ち着かせてくれるものがあります。

自律神経や気分の高ぶりには、「合谷(ごうこく)」と呼ばれるツボが効きます。

合谷のツボ押しは、人差し指と親指がつながる”V字の部分”を、反対の人差し指と親指でつまむようにもみほぐします。

もう一つ自律神経に効くツボ押しは、「手の指の爪の付け根」」あたりをもみほぐす方法です。

各指を反対の親指と人差し指で挟み込み、やさしくこねるようにもみほぐしましょう。

手の先には、自律神経の終着点が密集しているので、ツボの場所に当たりやすく、素人でも簡単にツボ押しが可能です。ぜひ試してみてください。

根本的な不調の改善を試みることも大切

ご紹介した6つの方法を、毎日継続していくうちにストレスの蓄積をかなり減らすことができるはずです。

ただし、これと同時に「根本的な不調の改善」を試みることも大切です。

いろんな方法を試してみて効果がなく、悪化につながってしまいそうなときには、一度精神科などを受診することも検討しなくてはなりません。

それ以外のセルフケアで体質改善を図るのであれば、リラックス系のサプリメントや漢方薬などを用いながら、質の高い睡眠と生活リズムを整える努力をしましょう。

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毎日の生活の中でストレスが溜まっていき、自律神経失調症を起こすまでには、長い時間がかかります。

今回ご紹介した方法を続けてストレスの蓄積を防ぐことで、自律神経失調症の防止と改善が同時に行うことができるでしょう。

〈まとめ〉

  • 「瞑想・ヨガ」はセロトニン神経を強化することで高いリラックス効果が得られる
  • 「トリプトファン」をはじめとする必須栄養素をとりカフェインを控えることで自律神経のバランスが整う
  • 「音楽」を聴く習慣をつけることでストレスが解消されリラックスできる
  • 「呼吸法」を行うことで瞬時にストレスを応急処置することができる
  • 「読書」は気分転換とリラックス効果が得られる
  • 「ツボ押し」をすることで自律神経を整える効果がある
  • 6つのリラックス法に加えて「根本的な改善」を試みることが大切


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